会議はニコニコ楽しくなごやかに~社会福祉士のウデの見せどころ

会議はニコニコ楽しくなごやかに~社会福祉士のウデの見せどころ

なぜ、世の中にはセンスのない会議が蔓延しているのか

サラリーマンとして社会人生活を送る場合、絶対に切って離せない存在となるのが「会議」です。しかしながら、あまり良いイメージを持たれないのも会議であります。

曰く、とても退屈。やっても紛糾するだけ。解決するワケでもないムダな時間。そもそも結論ありきの出来レース。発言したところで、却下されて潰される。他にもやるコトいっぱいあるのに…。

そのクセ、黙っていたら黙っていたで、「これじゃ会議にならないだろ、黙ってないで何か話せ」と叱責される。

何だかグチ話にしかなりませんが、僕がこれまで経験してきた会議といえばどれもこんな感じでした。お堅い職場であればあるほど、このようなセンスのない会議が乱発。

特に痛感したのは「何を語るか」ではなく「誰が語るか」であり、会議の名を借りたトップダウンでした。

本来の会議とは、参加者全員が自由闊達に意見を述べ合い、意見交換は批判ではなく建設的かつ前向き思考のもとで展開されなければなりません。

また、適度な緊張感は必要ですが、過度な緊張感があってはならず、多種多様な考え方にお互いが歩み寄り、全会一致の結論を出すものが会議の目的であるハズです。

最初の職場は半民半官による旧態依然のお堅い職場でした。なので、若い頃は管理職たちを相手に屈し、ある程度の年齢に到達して然るべき役職に就かなければ理想の追求はできませんでした。

そして、転職を重ねても結局は「正しいコトがやりたけりゃ偉くなれ」という職場ばかり。

それがイヤで、今はこうして「自由気ままな一匹オオカミ」こと半独立型の社会福祉士に落ち着いた次第であります。

 

目指すべきは「次も呼ばれたくなる会議」

われわれ障害者ケアマネの必須業務の中にも会議があります。正式名称は「サービス担当者会議」で、支援者を一堂に会してサービス等利用計画案をもとに今後の支援方針を協議します。

なお、サービス担当者会議は、利用者本人や家族が出席するコトも想定されますが、原則としては支援者を対象に開催するものであります。

招集の是非は障害者ケアマネが検討した上で決めるのであります。

どんな会議のスタイルにするか。本人や家族にも参加してもらうか。招集するのは誰にするか。出席者が座る席はどのように配置するか。すべては障害者ケアマネの好きに決めるコトができます。

逆に言えば、サービス担当者会議の成否は障害者ケアマネの手腕にかかっているというコトでもあり、ここは僕らのウデの見せどころとなるワケであります。

「そこまでデカいクチを叩く以上、それなりの会議を開催できるんだろうな?」と聞かれれば、挑発に乗ってしまいやすい僕としては「ええ、もちろんそうですよ」と、自信をもってお答えします。

過去の体験の蓄積や研修で学んだ知識を駆使し、僕たち障害者ケアマネは参加いただいた皆さんに「こういう会議であれば次もぜひ」と思わせるようなサービス担当者会議を企画運営します。

 

「次も呼ばれたくなる会議」を開催するためには

「次も参加したい」と思わせる会議とはどんなものか? 抽象的な表現ではピンとこないでしょうから、以下、具体的な会議のやり方をご紹介したいと思います。

別に難しい話ではなく、社会人の誰もが経験したであろう「ウンザリした会議」を詳細に分析し、それの逆をやればイイのです。

20年以上のキャリアの中で、実際に僕が体験してきた「心底ウンザリした会議」にありがちなアレコレを挙げてみますと、以下のとおりであります。

・大御所の顔色を窺い、大御所が気に入る忖度を迫られる会議

・「アンタのやり方が悪い」等、参加者間の批判が飛び交う会議

・歩み寄りしようともせず、それぞれが我を押し通そうとする会議

・結論ありきで議論の余地がない、文字どおり「形式的」な会議

・若年層や新人の発言を、年長者が頭ごなしに否定する会議

過去にウンザリさせられた会議の数々。とめどなく湧き出る泉の如く、いくらでも思いつくのですが、それでは話が進まないので、この辺で打ち止めにしておくコトにしましょう。

ならば、参加者が「次もぜひ呼んで!」と思える会議はどのようなものか? 答えは至極シンプル。上記の逆をやればイイのです。

・担当者レベルによる、大御所への忖度をする必要がない会議

・イデオロギーの違いはあれども、決してお互いを批判しない会議

・それぞれの立場や役割を尊重する「他職種連携」による会議

・議論のための提案は行うが、参加者の総意のもと結論を出す会議

・若年層や新人の発言もベテランの提案も等しく尊重される会議

このような会議であれば、ほどよい緊張感を保ちながら議論の要所で談笑が生まれつつ、「では、今回はこういった方針でヨロシク」と、大団円で丸く収まる会議が開催できます。

 

サービス利用者を招集する際に配慮すべき点

サービス担当者会議は支援者が一堂に会するものが原則ではありますが、ケースバイケースで利用者本人にも参加してもらう場合があります。

本人が参加を希望する場合や、本人にも参加してもらうべき理由がある場合、障害者ケアマネが最終判断を下すコトになるのですが、参加してもらうコトになった場合は配慮すべきポイントがあります。

まず、こうした会議の場に慣れていないと思われる利用者の心理的負担をいかに軽減するかというコトであります。これには、まず会議でテーブルに着く際の場所決めから配慮が必要となります。

サービス担当者会議を行う際は、「スクールスタイル」と呼ばれる講師と聴衆が対面に向かい合う形式ではなく、テーブルを中心に「ロの字型」に向かい合う座り方が一般的であります。

その他、座り方で配慮すべきポイントは下記のとおりであります。

隣や真正面は強い緊張が生まれるので、利用者が心を赦す人物に着いてもらう

最も利用者と親しい関係にある人物が利用者の隣に着く

初対面である等、信頼関係を作れていない参加者は利用者から距離を置く

利用者が参加する場合、こうした着席位置の配慮が必要になります。

また、本人が参加する以上、議論の展開だけではく、利用者の様子から、会議への理解度や心理状態を見極める必要もあります。

研修では当たり前のように利用者に同席してもらうべきとの論調が展開しますが、それもまたケースバイケース。利用者の障害特性や性格上の個性を考慮して決めるべきであります。

 

キーワードは「会議はニコニコ楽しく和やかに」

参加者の誰もが多忙な中で時間を捻出し、日当も報酬もナシで会議に参加してくれるのです。

ならば、せめて「参加して良かった」「意義のある会議だった」と思ってもらえる会議を開催しなければ。こうした義務感は、いつも念頭に置いた上でサービス担当者会議を進行しています。

国が定めた義務である以上、サービス担当者会議は利用者の数だけ開催しなければなりません。

だからこそ、つねに有意義な会議でなければなりませんし、理想を追い求めれば、参加者みんながニコニコ笑顔で話がまとまる会議を開催したいと思っています。

でなければ、いつまでも障害者ケアマネの存在意義は上がるコトがないでしょう。より良い会議を開催できるスキル。障害者ケアマネが標準装備していなければならない基本スペックのひとつです。