社会福祉士の基本スペック~会ったその日に親しくなるワザ

社会福祉士の基本スペック~会ったその日に親しくなるワザ

初回面談(インテーク)をいかに成功させるか?

まさに光陰矢の如しといったところしょうか。半独立型社会福祉士としてのリスタートを切ってから、あっという間に2ヶ月半が経ちました。

契約者数はようやく2桁に到達したといったところですが、わがマチの市役所の公式ホームページで掲載されたのを見つけたと連絡があるなど、問い合わせが少しずつ増えております。

そうした中、これまで面識がなかった新規契約者と次々に面会しては利用契約を締結していくという繰り返しの毎日であります。

恐らく、契約者は誰もが「今度、計画相談支援なるものを担当するというゼロというのは、一体どんなヒトなんだろ?」と不安を抱えながら僕の来訪を待つコトになります。

そうした中で、初回面談(インテーク)をいかに成功させるか。まずはココが障害者ケアマネのウデの見せ所であります。

 

障害者ケアマネの必須技能~アイスブレイク

初対面の相手に対して誰もが感じるのは、未知への不安と緊張でしょう。われわれ障害者ケアマネは独自の「アイスブレイク」を持ち合わせています。

アイスブレイクとは、初対面の相手に感じる不安や緊張を解きほぐすために用いる手法をいいます。アイス(氷=不安や緊張)をブレイクする(壊す)手法と覚えた方が判りやすいでしょうか。

なお、われわれ支援者の研修会でもさまざまなアイスブレイクが取り入れられておりまして、一般的なアイスブレイクとしては、短時間で終わるゲームや自己紹介があります。

自分の名前と所属と役職、これらを共有するだけでも立派なアイスブレイクになります。

とはいえ、計画相談支援の契約候補者が対象となれば支援者間におけるアイスブレイクとは別なアプローチが必要になります。

他のケアマネは独自のアイスブレイクを持ち合わせていると思いますが、僕のアイスブレイクは以下のとおりであります。

まずは「管理者ゼロ」が何者なのか? 相談者に自己開示を行う

僕が障害者ケアマネとしての経験を積んできた経緯や事業所を立ち上げて独立した経過について説明します。また、僕について知りたいコトがあれば質問に答えます。

逆に、相手の緊張が解けるまで、僕からの質問は控えます。

次に計画相談支援について、根拠法となる障害者総合支援法が施行された経緯から丁寧に説明する

今日、初回面談を行うコトになった理由についての説明を行います。

「障害福祉サービスを利用するためにはサービス等利用計画を行政に提出し、利用可能な日数や時間数を支給決定してもらう必要がある」

「なぜなら、平成24年に障害者総合支援法が施行されて以来、本人が自分で計画を作成するか、障害者ケアマネこと相談支援専門員がサービス等利用計画を作成しなければならなくなったから」

「セルフプランを希望しないのであれば、誰かに依頼して計画を作成してもらわねばならない。その〔誰か〕が相談支援専門員である」と。

これまで障害者ケアマネと接したコトがない契約候補者にとって、僕の存在は謎そのものであります。まずは僕が何者で、何のために初回面談を行っているのか? その理由について、懇切丁寧にご説明します。

介護保険のようにケアマネありきで支給決定がなされていなかったその経緯、障害者総合支援法が制定されてからは計画なしに障害福祉サービス利用ができなくなった経過を、順を追って説明しています。

最後に、障害者ケアマネとしての信念を明確にしておく

障害者ケアマネの数だけ独自の方法論があるワケで、当然、僕にも独自の信念があります。

契約にあたって僕の価値観や人生観について知ってもらい、契約するに値する障害者ケアマネかどうかを判断してもらうのです。

なお、契約候補者すべてに等しくお伝えしているのは以下の3つです。

・本人が望む生活ができるためのお手伝いをするのが僕の仕事。なので、ああしろ、こうしろ、と指図するようなコトは一切しない。指図されるのを望むヒトはいないし、僕もイヤだから。

・本人からの求めや依頼があれば、それに応じて情報提供したりアドバイスしたりするコトはある。僕からは「こうした方がいいんじゃないか」と提案するが、「こうしろ」とはいわない。

・本人が望み、その意志を貫くコトは尊重するが、その結果が望ましくないものであったとしても、それはすべて自己責任。なので、僕は一切の責任を負わない。

3つ目の宣言は、相手の意思を尊重するといいつつ、実は相当シビアな事前通告でもあります。

このような厳しい物言いをするのは、自由には相応の自己責任が伴うという現実を直視していただきたいからであります。

 

ヒトは見た目が9割~普段、気遣っている外見上のポイント

 以上が僕のアイスブレイクですが、そう大きく外してはいないかなという実感であります。「なんかイヤだ、気に入らない」となれば契約に難色を示すでしょうし、その場で契約しても後で解約されてしまいます。

ところで、アイスブレイクという技法以前に、相談支援のプロたる社会福祉士として気を遣っている点があります。それは外見上の問題です。

もちろん、性別によって気遣うポイントは異なってくるでしょうが、僕が常に気遣っているのはたただひとつ、「年相応の清潔感」です。難しいコトは何もない。接客の基本を忠実に守る。

ごく当たり前のコトを最後までキッチリ実践し続けるのみであります。

とにかく清潔感の演出には気を遣い、不快さやルーズさを感じさせないように配慮しています。

髪は短めに切りそろえる(かなり薄いので髪型は限定されますが)。爪は短く切りそろえておく。出勤前に洗顔と歯磨きをする。毎日フロに入る。香水はつけない。

また、服装についても、相手に好印象を抱いてもらうための着こなしを考慮しています。

半独立型社会福祉士になってからは終始一貫、体型にジャストフィットしたジャケット&チノパン、足元はカラーコーディネートを意識したレザーシューズを愛用。

スーツにネクタイのビジネス仕様だと相手に威圧感を与えてしまう。かといって、カジュアル過ぎる着こなしにも抵抗がある。

20代の若者か、よほどオシャレなアラフォー世代でない限り、終始カジュアルで押し通すのは、相当ハイレベルな着こなしが要求されますので。

僕の実年齢や鏡に映る風貌を考慮すると、以上のスタイルが最も違和感がないのかなと勝手に解釈しております。カジュアル過ぎず、フォーマル過ぎないという点において。

そして、ここからは僕のこだわりといいますか独断と偏見ですが、体型維持もまた仕事のひとつだと思っています。

適度な運動をこなし、カラダ全体をギュッと引き締め、軽快なフットワークでキビキビと動く。移動する時はいつだって颯爽に闊歩したい。

念のため、あらかじめお断りしておきますが、別に体型が太めでも細めでも、それ自体が障害者ケアマネの力量を左右するものでは決してありません。誤解なきように。

ですが、例えば食生活に難がある相談者に、バランスのとれた栄養価の高い食事を摂れる計画を作成したとしましょう。ですが、当事者にとってはまことに面白くない指摘に違いない。

痩せなきゃいけないとか、改められないけど不摂生な食生活だと自覚しているハズですから。

その際、「確かにまあ、ゼロさんは太ってないし…」と渋々了承いただけるか、あるいは反発を招くか。その境界線は、ひとえに担当ケアマネの体型次第だと思います。

気にならなければ何の問題ないのですが、僕はとても気になります。

ところで、ケアマネ同士の研修の場であればともかく、個別支援の現場で、われわれ障害者ケアマネが他のケアマネと一緒に仕事をするコトはほとんどありません。

個人情報保護の観点もありますが、例えば精神障害者は未知の第三者の関与に過度の重圧を感じさせてしまい、それだけで体調を崩してしまうリスクがあります。

個々の障害特性を勘案すると、他のケアマネの個別支援を見学するのは難しいのです。

今回、綴ってきたコトはすべて僕独自の方法論であります。これまでの経験則から実践している技法もあれば、かつての先輩からワザを盗んで自分流にアレンジした技法もあります。

他のケアマネがどのような方法論で日々の相談支援業務にあたっているのか。それはそれで、実に興味深いところであります。