自宅練習用ギターアンプ~選ぶ際のチェックポイント

自宅練習用ギターアンプ~選ぶ際のチェックポイント

自宅用ギターアンプ選択のポイントは2つ

14歳の冬、初めて買ってもらったギターアンプは15Wのローランド製でした。

以来、すっかりローランド党でして、社会人になってからは30Wのローランド製CUBEシリーズを購入。現在は絶版となったCUBE-80XLを使用しています。

一方、自宅では「CUBE Lite」というCUBEシリーズ最小のギターアンプを使用しています。片手でヒョイと鷲づかみにできる小型軽量モデルですが、充分以上の音圧と音質で満足しています。

大規模ステージであればリースのギターアンプを使うコトになりますし、バンド練習や小規模ステージに持ち込む場合は、メーカーごとの看板モデルを購入すれば間違いありません。

ところが、実は自宅練習用のギターアンプ選びこそが難しかったりします。

そこで今回は、自宅用のギターアンプを選ぶ上でのポイントを、手持ちのアンプのご紹介とともに綴りたいと思います。

自宅だけで使用するなら、出力は5Wあれば充分

ギターアンプ選びで最も重要になるのが、適切なサイズ(W数)です。

大は小を兼ねるとばかり、自宅でもスタジオ持ち込みでも小規模ライヴでも同じアンプを使い回すコトも決して間違いではありませんが、運搬に苦労します。

バンド練習や小規模ライヴで使う場合、少なくともソリッドステート(トランジスタ)で60W以上、チューブ(真空管)で20W以上の出力が必要です(※注)。

中型サイズのギターアンプとなれば、その大きさもさるコトながら、重量も20kgクラスに。

ところで、ギターアンプ本体で歪ませる場合、歪みと音量は正比例します。ヴォリュームを絞れば歪みも弱くなります。

オーヴァードライヴを鳴らしたければ、必然的に爆音にせざるを得なくなるのです。

この現象を防ぐために、中型以上のギターアンプは歪みと音量を独立して調整できるマスターヴォリュームが装備されています。

中型以上のモデルはクリーンと歪みの2チャンネル構成、それぞれヴォリュームが独立しています。マスターヴォリュームは、独立しているヴォリュームを統括するものであります。

マスターヴォリュームで調整できるとはいえ、サイズごとに適切な音量が設定されてます。

適切な音量以上になると音が割れてしまい、最悪スピーカーユニットが破損しますし、それ以下に絞れば音質が下がります。

すなわち、よほど恵まれた住環境でない大多数の一般住宅では、小音量で心地好い歪みが出せる小型ギターアンプこそが費用対効果において最も高音質なのです。

そして、適切な音量ですが、雑誌やネットでは10~20Wクラスがちょうど良いサイズだと口を揃えて紹介しておりますが、実際には、そこまでのW数は必要ありません。

ソリッドステートアンプでもせいぜい5W、チューブなら1Wもあれば充分であります。

僕は根っからのローランド党なのでギターアンプはローランドで統一しておりますが、自宅で使っている「CUBE Lite」の出力は10W。普段のヴォリュームノブは2~3といったところです。

それでも、夜間は気が気でないほどの音圧になるので、ヘッドホンを使って練習しています。

実家は幸い辺境地の一軒家ですので、遠慮なくヴォリュームを上げられます。しかしながら、ヴォリュームが4あたりで爆音レベルでして、5を超えたらアタマと耳が痛くなってしまいます。

CUBE Liteは2スピーカーに1ウーファー装備の2.1ch仕様。通常のスピーカーユニット1基のモデルとは音圧に差があるのかも知れません。

それを差し引いても、自宅で鳴らす場合はソリッドステートでも10Wあれば持て余すほどです。

※注:同じW数でも増幅回路の違いによって音圧が大きく異なり、チューブは体感的にソリッドステートの約3倍の音圧があります。音圧の程度をカンタンに比較したいのであれば、W数ではなくスピーカーユニットのサイズに着目して比較すると判りやすいです。

 

ヘッドホン端子とAUX端子は必須

サラリーマン生活を送る社会人にとって、ギター練習の時間帯は平日であれば夜間が中心。そうなると、いくら低出力の小型ギターアンプとはいえ、ヴォリュームには気を遣うと思います。

ならばヘッドホンを使用して気兼ねなく練習した方がはるかに集中できますし、家族や近隣住民に迷惑をかけずに済みます。

自宅用のギターアンプを選ぶ際は、必ずヘッドホン端子が装備されたモデルを選びましょう。

また、音源を聴きながら練習するために、AUX(外部入力)端子が装備されたモデルを選ぶべきです。夜間はプレーヤー→ギターアンプ→ヘッドホンの接続で、音源と合わせる練習ができます。

なお、CUBE Liteには、いずれの端子も標準装備されております。

 

見た目は小さくても、音質やエフェクト機能は侮れない

バンドを組んでいるヒトも場合、ステージで使っているエフェクターボードを自宅でいちいち引っ張り出すのは面倒なものであります。

ケースから取り出し、コンセントに電源を挿したりシールドを挿したりするのも億劫です。

同じコンパクトエフェクターを用意して使い分けるのも良いですが、真空管アンプの歪みだけを使うか内臓エフェクターを使い、シールドはギター直結で1本のみというのが最も手軽です。

1~5Wサイズの小型チューブアンプも多数リリースされ、僕が実際に試した中ではマーシャルのDSL5C、ブラックスターの HT-1R、ヒュース&ケトナーのTubeMeister 5がオススメです。

ちなみに、僕の最も好みの歪みサウンドを繰り出したのはHT-1Rでした。

DSL5Cは荒い音質で音量を上げると高音域が耳に刺さる感じ、TubeMeister 5は良く言えばマイルド、ストレートに言えば歪みが物足りない感じでした。

ところが、これらのチューブアンプはどれも高額であり、上記のモデルはいずれも3万円以上します。ライヴでは使えませんし、自宅用に使うには少々ぜいたくすぎると思い、購入を諦めました。

その点、CUBE Liteは16,200円で購入でき、しかも歪み系のエフェクターがクランチという軽めの歪みと、エクストリームというメタル系もこなせる歪みの2モードが装備されています。

これがまた、どういうワケなのか判りませんが、値段が2倍以上も高額だったCUBE80-XLなど足元にも及ばないほどの高音質を誇っています。

ナゼか、最上級モデルの方がチープなエフェクトというフシギな話です。

また、ローランドが誇る世界的ロングセラー「ジャズコーラス」シリーズのDNAをキッチリ引き継いでおり、鈴鳴りの美しいコーラスとデジタルリバーブも搭載。

ただし、コーラスとリヴァーヴを同時に使えない仕様が玉にキズですが。

 

理想は自宅用とバンド練習用の2台を使い分けるコト

お金に余裕がなければギターアンプを使い回すしかありませんが、できれば複数用意すべきです。

エレキギターと同じように目的別に使い分ける方が、ストレスなく理に叶った使用ができます。

ライヴ用でも自宅用でも、かつては100Wクラスの代名詞だったスタックアンプ(アンプヘッドとスピーカーユニットのみのキャビネットが独立している)の小型版がリリースされています。

ですが、安い値段と持ち運びのしやすさを優先するなら、アンプもスピーカーも一体型のコンボタイプを選んでください。

マーシャルに代表されるスタックアンプは威圧感バツグンのルックスですが、あいにく使用場面は限定されてしまいますので。

どのメーカーのモデルを選んでも間違いはないですが、小音量かつヘッドホンも接続できるモデルを選ぶコト。これが、自宅用ギターアンプを選ぶ上での必須ポイントであります。

最後に今回のテーマで引き合いに出したCUBE Liteですが、ネットでのレヴューも非常に高評価です。僕自身も3年前に購入して以来、とても気に入っている1台です。

楽器店で見つけた際はぜひ試奏してみてください。長く使えるモデルだと思います。