快適な転職先を見つけたいなら絶対おさえておきたいポイント

快適な転職先を見つけたいなら絶対おさえておきたいポイント

礼に始まり礼に終わるのが福祉の仕事

組織人として最も尊ばれるべき美点はスキルでもキャリアでもなく「礼節」である

これまで、転職に成功するための3大要素として「カネ」「コネ」「ウデ」をご紹介してきましたが、今回は転職した後の話、快適な職場環境で気分よく働き続けるコトができる条件について考察したいと思います。

数々の転職を経て気づいたのは、快適な職場環境に共通するのは、スタッフの誰もが協調性を身につけているコトであります。多少、スキルやキャリアが今ひとつだったとしても、独り職場でない限り、大きなデメリットではありません。

そして、協調性を身につけるために欠かせないのが礼節であります。礼に始まり礼に終わるのはスポーツだけでなく福祉の仕事も同じであります。

組織プレイがスムーズに行えるのは、協調性に富んだスタッフの誰もが例外なく礼儀と節度、すなわち礼節をわきまえているからであります。

逆に、スキルやキャリアを中途半端に持ち合わせているコトを鼻にかけ、自分のエゴを押し通そうとするスタッフや、スキルやキャリアも低い上に礼節ですら欠けるスタッフが1人でもいると、その礼節知らずたちは組織に甚大な被害を及ぼします。

協調性の本質とは、要領の良さではなく礼節を知るコトである

団体スポーツの世界でもそうですが、組織プレイの重要性は誰もが認めるところであります。例えば野球。スポットライトを浴びるホームランバッター1人が活躍するだけで試合を制するコトはできません。

攻撃に限っての話をすれば、ホームランバッターが活躍できるために別なプレイヤーがそれぞれの役割を全うしてこそ、スタープレイヤーとして活躍できるのです。

ホームランバッターが活躍できるのは、1番バッターが確実に進塁し、2番バッターが確実に送りバントを決め、3番バッターが得点圏に到達するヒットを打つからです。ホームランバッターが本塁打を打つだけでは1点しか入りません。

福祉の仕事も同じです。社会福祉士や精神保健福祉士といったソーシャルワーカー、介護福祉士などのケアワーカー、報酬請求や財務管理を行うデスクワーカー、これらのスタッフが他職種連携のもと強調しなければ組織は機能しません。

よく「組織の歯車」などと揶揄される地味な役割もまた必要不可欠であります。精密機械は歯車が1つでも欠けたなら、決して正常に作動しないのですから。そして、組織の一員が有していなければならない最大の美徳が礼節なのであります。

礼節をわきまえない者に福祉の仕事をする資格はありません。しかしながら、とても残念なコトに一定数の割合でこうした手合いが存在します。

組織を乱すのは、いつだって礼節をわきまえない者たち

協調性に欠けるスタッフは決まって礼節に欠けるという致命的なマイナスがあります。周りのスタッフ、特に権限を持たされていない中間管理職をハナからバカにしている。

組織人としての常識をわきまえていないスタッフも問題ですが、「私、仕事できるから」と勘違いしている意識高い系はさらに問題です。少しくらいアタマの回転が速くて要領よく仕事ができるからといって、内心で周りのスタッフを見下しているのです。

こういうスタッフは内心が日頃の態度に現われるもので、すぐに判ります。何の考えもなく思ったコトを口にする失礼なスタッフもいますが、あからさまに言葉にはしなくても上司を小馬鹿にした態度を取るものであります。

有能なスタッフと意識高い系スタッフの違いもまた礼節の有無でハッキリ分かれます。同じ仕事のミスを指摘するにしても、礼節をわきまえた前者の指摘は説得力があるのに対し、後者は指摘しているつもりで侮辱を加えるのです。

礼節を知らないスタッフが上司になったり、オーナーのお気に入りとなったりしている場合はさらに被害が拡大します。そんな連中を調子に乗らせるなといいたくなりますが、こういったカイシャは決して少なくありません。

 

礼節知らず達を放置している事業所に転職先の価値なし

ヘタに中間管理職として転職したら地獄をみるコトに

組織にとって礼節を知らない者が存在するコトがいかにマイナスに作用するかについて綴ってきましたが、そんなスタッフに苦しめられるのは部下や同僚だけではありません。中間管理職もまた、上と下との板挟みで辛い思いをさせられます。

要領だけは良い礼節知らずのスタッフは、礼節はわきまえていない一方で、自分にとって利益をなす(あるいは逆らってはいけない)のは誰なのかについて正確に把握しています。

つまり、役職上は上司であろうが人事権などの権限を持たされていない組織機構上の名ばかり上司の指示は「聞かなくていい」と平気で無視しますが、実質的な最高権力者を敵に回すコトはしないのです。きちんと相手を選んで振る舞っているのです。

権限がない中間管理職から業務上の不手際で指導や改善を求められた際、「誰がアンタのいうコトなど聞くもんか」という態度を取る。そして、実質的な権力者から何も言われていないと開き直るのです。

一方、その実質的な権力者といえば、実質的な権限も激務に値するだけの報酬もケチる一方で、哀れで気の毒な中間管理職に責任だけを押しつけるのです。「指導できていないお前の責任だ」と。

実際に、「もしゼロさんのコトがイヤだって理由でスタッフが辞めたら、それは管理職であるゼロさんの責任ですから。もしそうなったら、後任が決まるまでゼロさんには現場も兼務してもらいます」と…。

転職を決めた大きな理由のひとつに「退職したカイシャ以上に快適な職場にありつきたい」というホンネがあるハズです。ならば、このような事業所を選ぶコトだけは絶対に回避すべきです。

何のために、さまざまな犠牲を払ってまで転職するのかを考えてみてください。福祉業界にいる限り、もらえる給与の多寡など知れています。ならば、礼節知らずなスタッフを放任している事業所に転職するなど愚の骨頂であります。

独り身かつ相応の蓄えがあった僕は「やってらんねえ」と早々に見切りをつけて辞めてしまいましたが、家族のために生計を維持しなければならない等の止むにやまれぬ事情があるヒトの場合、それこそ無間地獄に陥るハメになります。

そう遠くない未来、低品質なサービス事業所が淘汰される時代がくる

よほど旨みがあるのか、それとも手軽に誰でもできると思われているのか、住宅型有料老人ホームなどの規制が緩やかな介護保険サービス事業所が乱立しているのは、何もわがマチに限った話ではありません。

その一方で、その手のメディアによれば、介護報酬の減算や介護支援専門員の飽和状態もまたわがマチに限った話ではありません。さらには介護報酬の不正受給による指定取り消し処分や逮捕者が出るといった不祥事も起こっています。

高齢化が進む現在、かろうじて需要が上回っているように思われますが、わがマチでは住宅型有料老人ホームや介護付き高齢者住宅が乱立する一方で、特別養護老人ホームの定員割れが起こっております。

特別養護老人ホームの定員割れが起こっているのは首都圏以外の地方都市でしょうが、わがマチでは特別養護老人ホームが空いているにもかかわらず、新興勢力の軽費老人ホームへ高齢者が流れています。決して供給が足りていないワケではないのです。

それはナゼか? 考えられる理由は自己負担です。高額かつ要介護度が重くなければ入所できない特別養護老人ホームよりもはるかに安く入居でき、本人や家族の経済的負担が軽く済む選択肢が多く選ばれているコトの証明でもあります。

しかしながら、賃貸住宅の空き物件が増えているコトと同じように、居住系サービス提供事業所もまた、いずれは空き物件問題に悩まされるコトになるでしょう。

なぜなら、この国の人口は減少の一途を辿っているからです。僕はそう遠くない未来、いつか必ず需要が供給を上回る時代が到来すると推測しています。

需要が供給を上回ったのなら、次に起こるのは自然淘汰です。同じ福祉サービスが提供されているなら、誰だって快適な毎日を送れる施設に行きたいに決まっています。あとは賃貸物件と同じです。優良物件から次々に売れていき、不良物件は売れ残る。

そして、ここが最も肝心なポイントですが、一緒に働くスタッフにとって不愉快な職場ならば、その施設はそこで暮らす利用者にとっても絶対に不愉快な住まいであります。その場の空気を読んでいるのはスタッフだけではないのです。

礼節知らずのスタッフが組織の輪を乱し、有能なスタッフが見切りをつけて辞めていく。オーナーは問題の根本を放置したまま、次々にヒトだけを入れ換えていく。そして、肝心の礼節知らずなスタッフだけが幅を利かせるイヤな事業所へ堕ちていく。

かくして、利用者はひっきりなしにスタッフが入れ換わっていく現状にココロを痛めるのです。「せっかくイイ人がうちに来てくれたのにねえ…」と。

せっかくの転職先が破産するかも知れない

「礼儀知らずなスタッフを放置する事業所に未来はない」といいたいところですが、いまだ需要が供給を上回っている現時点においては、その兆候は目立って現われていないようです。

介護の仕事がなくなるコトはありません。いわゆる団塊の世代が大量に高齢化を迎え、今以上に深刻な介護職員の人材不足問題も懸念されています。そのため、いちど介護の資格を取得してウデを磨き続ける限り、個人レベルでは必ず仕事にありつけます。

しかしながら、サービス提供事業所の乱立によって、今そこにいる職場が倒産する可能性なら有り得ます。実際に、給料未払いのまま事業所が閉鎖されたコトがあったケースも体験者から聞いています。

転職はあくまでもリスタートラインについただけの話であります。そこから先、転職先で長年にわたり仕事を続けていくコトが重要なのです。転職先が潰れてしまったら再び路頭に迷うコトになりかねません。

礼節知らずのスタッフが跳梁跋扈し、それを放置しているオーナーが運営している事業所だけは避けたいものです。単に不愉快なだけでなく死活問題になりますので。

こうした事業所を見抜くための唯一の手段は、やはり同業者など詳しいヒトからの口コミ情報しかありません。最低限の情報というキレイゴトしか載せられないハローワークや求職情報誌では不充分です。

転職先の本質を見抜くためのノウハウにつきましては、「転職活動を優位に進めるための戦略」に詳しくまとめてあります。併せてご一読いただき、僕らと一緒に「礼に始まり礼に終わる福祉の仕事」に取り組んでいきましょう。