相手に好印象を抱いてもらうためのキーワードは「Good Vibrations」

相手に好印象を抱いてもらうためのキーワードは「Good Vibrations」

相手に好印象を与える要因となるのは、身なりや話の内容だけではない

当ブログでも何度か綴ってきましたが、相談支援の仕事において最も重要なコトは、相談者と障害者ケアマネ(以下「ワーカー」と表記)間における信頼関係の構築であります。

確かにワーカーのスキルやキャリアを高める自己研鑽も重要ですし、ワーカーとして最低限の知識を持ち合わせている国のお墨付きとして社会福祉士や精神保健福祉士といった国家資格を取得するための努力も欠かせません。

しかしながら、われわれワーカーが相談者にとって信頼を寄せるに値すると思ってもらえる存在であるコトが何よりも優先されなければなりません。

つまり、あるワーカーが一見してセオリーを無視したように見える型破りな相談支援であっても、担当する相談者がそれで良いと思うのであれば、個別支援として成立しているというコトです。

逆に、セオリーどおりに進めても相談者から拒否されてしまうのであれば、相性が悪かったなどの不可抗力だったのか、それともワーカーに何か信頼関係の構築を妨げる言動があったのか、一考の余地があるともいえます。

以上について振り返って考えてみても一向に思いつかない場合は、言動の内容よりも言動そのもの、言語の発動すなわち「話し方」や「声の出し方」に何か躓きがあったのかも知れません。

「相談者から虫が好かないと思われた」と自己分析した場合、実は「虫が好かない」のではなく、「声が好かない」とか「話し方が気に入らない」といった理由、ワーカーが予想すらしないところで減点されてしまった可能性を考えてみるコトも必要であります。

 

声の出し方や話し方で意識すべきポイントは「Good Vibrations

声の美しさというのは当然、持って生まれた資質によるものが非常に大きいものであります。もし、訓練だけで望みの声が得られるのであれば誰だって歌手や声優になれます。美声の才能を持ち、優れたトレーナーのもとで努力を重ねてこそのプロであります。

「話し上手は声が良い」という諺ならぬ格言を聞いたコトがあります。聴衆を強く惹きつけ、納得させられる話術というものを意図的に実践しているのか天性の才覚で無意識にやっているかはヒトそれぞれでしょうが、正鵠を射ていると思います。

つまり、口調は速過ぎず遅すぎないとか、肉声で話す時とマイクを使う時で話し方を変えるとか、話題の流れによって強い口調にすべきポイントとソフトな口調にすべきポイントをわきまえて話すといった創意工夫が必要なのです。

こうしたスキルを身につけるのであればその道のプロ、すなわち報道に携わるアナウンサーや人気政治家のスピーチから学べば良い。こうしたプロたちを「見よう見まね」すなわち模倣から始め、守破離の原則に従って自己流を極めていくワケであります。

単にプロの技を盗めといわれても、それでは漠然としすぎてイメージがつかめないというヒトもいるでしょう。そこで今回のブログで強調したいのが「Good Vibration」、相談者にとって最も心地好く響く声の出し方や話し方を意識せよというコトであります。

 

その気になって改善に向けて努力すれば誰でも実現できる「Good Vibrations

「Good Vibration」、直訳すれば「良い振動」となりますが、「イイ感じ」とか「好感を抱く」という意味もあります。声も空気の振動によって伝わるものですが、相手の聴覚に心地好く響くための空気振動が好感を抱かれるコトにつながる。興味深い話ではあります。

誰でも経験があると思いますが、スキなヒトの声が聴けるのは嬉しいものですが、キライなヒトの声には不快感を抱くものです。たとえ、それが酒の席での嬌声であったとしても、キライなヒトでなければ不愉快にならないものです(声量の程度にもよりますが)。

コレはキライなヒトの声だから不愉快になる場合と、そのヒトの声音の響きが不快だからキライになる場合の2つがあるのですが、前者はともかく後者であれば改善の余地があります。

確かに前述のとおり、プロの歌手や声優になるのは持って生まれた才覚によるところが大きいですが、不快に響いている自分の声音を不快でなくなる改善なら確実に実現できるのです。

実際に僕も相談支援の現場で「Good Vibration」を意識した発声や話し方に努めているのですが、その効果はテキメン。心地好い響きで発声できるための改善など、日々の生活の中でちょっとだけ意識すれば誰でもカンタンに実践できます。

 

まずは自分のウィークポイントを知る~コレが「Good Vibration」の第一歩

電話または面談と相談方法は違っても、個別支援で最も用いるのが会話であります。発声と話し方のスキルアップは、われわれワーカーにとって相談支援の成否を握る死活問題であります。

特に、言語的理解力の程度を推量するのが困難な知的障害や発達障害がある相談者の特性を把握し、個別ごとの充分な意思疎通ができるようになるまでの間、むしろ話の内容よりも重要視されるべきスキルでもあります。

前職で先輩職員や部下と職場内勉強会を開催した際、面接技法について振り返りを行う機会がありました。その際に用いたのが「録画や録音による振り返り」であります。誰かに聴いてもらい評価を受けるのも有効ですが、録音による振り返りは自分だけで実践できます。

20代後半の頃、最初の職場でICレコーダーを自費で購入。講義や講演で登壇するたびに自分の声を録音し、それを聴き返すのは昔から実践しておりました。その効果を体感したのは仕事でなく、趣味のエレキギターでしたが。

同年代の皆さんには「懐かしい!」と喜んでいただけるかと思いますが、高校生の頃、録音ツールといえばカセットテープ全盛の時代でしたので(ソレしかなかった)、ウォークマンに別売マイクを接続し、録音にはTDKの新品メタルテープを使用。

当時、バンドを組んで課題曲として練習していたジャーマンメタルの雄「Helloween」のギターソロの速弾きを録音しては「何だコレ?」とガッカリしてみたり「コレは意外にサマになってるな」と悦に入ったり。

こうした一喜一憂の経験で、リアルタイムで聴く自分の耳というものがいかにアテにならないかを知っていたので、喋りについても録音しては聴き返し、発声と話し方におけるウィークポイントを次のとおり把握していました。

・基本的に早口である(とある講義で参加者から「早口で聴き取れませんでした」と苦情)

・サ行の発音「ス」の活舌が悪く「ツ」に聞こえる(例えば「…ですね」が「…でつね」と)

・地声の響きがムダに強い(呼吸器系と大胸筋が頑丈なのが裏目に出たか「攻め」の声に)

感情的になった時やキライなヒトの話題になった際、思わず適切な発言が飛び出す欠点については今回のテーマと別なので置いておくとして、以上3つのウィークポイントを意識しながら話すように心がけるコトにしています。つまり、以下のとおり話せば問題ないというコトになります。

・心持ちゆっくりと話す ・サ行の発音をする時は丁寧に発音する ・ソフトな声音で話す

半独立型社会福祉士としてリスタートしてからというもの、理不尽なストレスに晒されるコトなく精神的に安定した心境で仕事ができているコトも有効に作用しているのでしょうが、以上の改善をどうにか実践できているようです。

おかげさまで、「ゼロさんの話し方はうちの子に合っていると思うので…」といった高評価を得て、相談者の家族から計画相談支援の依頼を受けたコトがありました。

また、当ブログでたびたび登場したコロンさん(仮名)の支援者から「ゼロさんみたいにガツガツ強いコトを言わないケアマネがコロンさんには合っています」と及第点をもらいました。

そして現在、当初の契約予定数の1/2を達成しつつあるのですが、今のところ僕に対する不満等を理由に解約の申し出がなされたり苦情の声が届いたりしたコトは1回もありません。

だからといって驕れば自滅への道が待っています(若かりし頃、何度もありました)。初心忘れるべからず、これからも驕ったりせず、相談者やその家族、そして支援者の皆さんから高評価を1つでも多くもらえるよう努めていきたいと思います。