「外勤で生じる空き時間」をいかに有効活用するか

「外勤で生じる空き時間」をいかに有効活用するか

決して想定どおりにはいかない外勤スケジュール

障害者総合支援法では、初回アセスメントやモニタリングを行う際はフェイス・トゥ・フェイスを原則とした自宅訪問が規定されております。そのため、これらの業務を行う際は相談者の自宅まで訪問しなければなりません。

物理的な行動エリアが狭く交通インフラが充実している首都圏などの一部地域を除けば、われわれ障害者ケアマネの主たる移動手段はクルマとなります。しかも、わがマチは1年の半分近くが雪と氷で閉ざされた寒冷地。冬期間の移動は吹雪や路面凍結で、文字どおり命がけになる日も。

定時出勤&定時退勤を旨としている僕は、いかに効率的にムダな時間を排除して合理的かつ効率的に日々の業務を行っているのですが(努力目標でしかない場面も)、その最大の妨げになるのが、外勤時におけるタイムロスなのであります。

 

モニタリング訪問が多くなる時期に直帰が多くなる理由

僕が半独立型社会福祉士で独りケアマネをしている件は当ブログで何度か綴っていますが、日々の動向についてはLINEグループを活用して法人本部に逐次報告を入れています。

その際、月末になればなるほど「午後から夕方にかけてモニタリング訪問があるので直帰します」といった報告をする機会が非常に多くなります。なぜなら、そうせざるを得ない2つの理由があるからです。

理由1:相談者が朝から日中にかけて不在であり、夕方以降でなければ会えないから

当ブログで綴ったコトもありましたが、1ヶ月のスケジュールのうち、最優先すべきとなる業務は新規相談者の計画相談支援の導入であります。

障害者ケアマネにとって最も労力を要するのが新規相談です。アセスメントシートの作成に始まり、本人・家族・支援者及び関係機関からヒアリングした意向確認や情報収集の結果をサービス等利用計画案にまとめる。これらの業務だけでも多忙を極めます。

その上、サービス担当者会議の企画運営ならびに日程調整も、迅速かつ最大限の出席者を確保するために調整を図らなければなりません。さらには計画案と本計画にサインをもらうために複数回、相談者と会うコトにもなります。

そのため、僕の場合はまず新規計画あるいは計画更新に係る業務を月上旬から中旬にかけて行い、それ以降にモニタリング訪問ならびに支援者からのヒアリング業務に充てているのです。もちろん、障害者ケアマネによって仕事のやり方は異なるでしょう。

以上のやり方で月の業務をこなしている関係上、モニタリング訪問は月の下旬に集中するのですが、その時間帯が午後というより夕方に集中せざるを得ない1つ目の理由は、ほとんどの相談者が福祉的就労で不在にしているコトが挙げられます。

相談者や支援者の中には「ゼロさんが訪問するというコトなら、その日は午前中で切り上げます」といった提案をして下さる方もおられますが、福祉的就労には有給休暇という制度はありません。早く切り上げてしまえば作業工賃は減額されます。

それでは大変申し訳ないので、日々の仕事はキッチリこなしてもらい、「お疲れのところ大変恐縮ですが…」というコトで、必然的に夕方頃からモニタリング訪問を実施する流れになるのです。

理由2:不眠等の症状のため、正午以降でなければ面談できない相談者がいるから

精神疾患があって不眠等の症状に悩まされている相談者や、精神科薬の副作用によって強い睡魔に襲われる相談者を担当した場合、「午前中? 絶対ムリです。早くても13時以降でないと…」という相談者は少なくありません。

相談者にもさまざまなタイプの方がおられます。まずは僕の都合を提案し、相手が承諾すれば確定しますが、本人の要望に合わせて日程調整する場合もあります。その際、統合失調症の症状が強く不眠に悩む相談者の方は圧倒的に午後以降の面談を希望します。

本人の希望に合わせて日程を組むコトが原則ではありますが、その希望どおりの日時にお邪魔しても相談者と会えず、チャイムを鳴らしてもケータイを鳴らしても反応がないままドタキャン扱い。後日あらためてお邪魔するコトもあります。

このような場合、本人にとっては不本意であるに違いないのでしょうが、絶対に起床している時間帯をあらかじめ把握しておき、ピンポイントで訪問するコトで提案し承諾をいただいております。ドタキャン時のガソリン代を請求する旨は利用契約書に記載しておりませんので。

具体的には、在宅系の障害福祉サービスやまたは訪問看護の医療ケアでホームヘルパーや訪問看護師または保健師が自宅訪問している時間帯にお邪魔するのです。そうすれば支援を受けている状況を視察するコトもできて一石二鳥となります。

 

目下の課題~複数の自宅訪問を行う際に生じる空き時間をいかに有効活用するか

1ヶ月という限られた期間内でモニタリング訪問を滞りなく実施するためには、当然、効率的かつ合理的なスケジュール管理が必要になります。事務所を出発し、まずは1件目を訪問し、2件目も早すぎず遅すぎない時間で到着し、3件目も同様に…。

ここで困難を極めるのが、事務所から個々の相談者の自宅までの物理的な距離と相談者の都合との兼ね合いを合わせるコトであります。というより、不可能と考えた上でスケジュール管理を考える必要があるのです。

例えば、A町にB氏・C氏・D氏、E町にF氏・G氏・H氏が暮らしていると仮定します。ならば、午前中にA町、午後からE町に訪問できれば、1件あたり30分~1時間と仮定すれば1日で6件、モニタリング訪問できるコトになります。

ところが、同じA町に行くにしても、B氏は人工透析で週3回は訪問できないとかC氏は週1回のヘルパー訪問時に合わせて来てほしいなど個々の都合や要望が合致しないため、まとめて訪問するというコトが実質上は不可能なのであります。

僕の事務所から近ければ些末な話なのですが、A町が片道30分以上かかる遠方ですと(冬期間は降雪で道路が1/2に狭くなったり吹雪でホワイトアウトしたりするので時間は2倍に)、同じ日の13時にB氏宅、15時半にC氏宅という場合は中途半端なタイムロスが生じます。

次の訪問まで時間をつぶせる相談者(中には話し好きで1時間以上の滞在を望む相談者も)であれば良いのですが、対人の緊張が強かったり面談そのものに過度のストレスを覚えたりする相談者の場合は5~10分程度で終了。

そうなると、交通状況にもよりますが、次の訪問まで1時間単位の空き時間が生じてしまいます。近距離であればいったん事務所に戻って出直せば良いのですが、遠方となればただ往復するだけの無意味なドライブになります。

従って、空き時間をいかに有効活用するかについて思案しなければならないのであります。

 

現時点において、最も有効な空き時間の活用方法として挙げられるのは「記録業務」

以上のようなシチュエーションは決して少なくないため、僕も幾つか試したコトがあります。まず実践してみたのが、携帯電話の有効活用でした。当該月のモニタリング対象者に係る支援者からのヒアリングです。

モニタリングは自宅訪問による相談者からのヒアリングだけでなく、サービス等利用計画で記載がなされた障害福祉サービス提供事業所からの支援者ヒアリングも行わなければなりません。さらに、医療ケアに係る記載をしている場合は医療機関からもヒアリングします。

医療機関やインフォーマル支援者からのヒアリングは必須ではありませんが、より高精度な評価を行うため、僕はサービス等利用計画に記載した関係者からのヒアリングを徹底しています。

個人情報保護の観点から、会話の内容が大っぴらになるような場所での通話は不適切であるため、車内で行いながら、ヒアリングの内容をノートに記載するのです。それを事務所に持ち帰った後でモニタリング報告書の様式にパソコンで入力します。

ところが、この時間活用には大きなデメリットがあります。それは、連絡しても不在あるいは別件対応中というコトで話ができない場合であります。みんな忙しい中で止むを得ないのですが、本当に運が悪い場合は連絡を入れた全員と話ができない場合もあるのです。

さらに厄介なのは、連絡の着歴をみて折り返し連絡をくれるのが運転中あるいは訪問中に重複する場合であります。いっそのコト、ハンズフリー仕様にしようかと思うくらい、本当にタイミングが悪いところで折り返しの連絡をもらうコトが少なくないのです。

そして、いったん駐車できるところを見つけて(コンビニやドラッグストアには大変お世話に)、再度かけ直したら「担当者が不在」「別件で話し中なので後でまた…」といった不毛な繰り返し。話を盛っていると思われるかも知れませんが、すべて実話です。

そこで僕が現在、空き時間に実践しているのは記録業務であります。要はノートに機械入力すべき事項を記憶の限りメモしておくのです。その場で書き切れなかったコトを中心に。

本来であれば小型ノートパソコンまたはタブレット端末を使い、ワープロソフトに入力しておけば事務所に戻ってコピー&ペーストでモニタリング報告書が完成します。ノートよりも合理的です。

ところが、それを実践するとなれば相応の出費が必要になります。どうしても必須であれば自腹で購入するのもやぶさかではありませんが、こうした便利なツールを活用するのは収益がアップしてからの話にしておくコトにしています。