ジュディマリ「OVER DRIVE」、エレキギター完全攻略法

ジュディマリ「OVER DRIVE」、エレキギター完全攻略法

難しいけれど、いちど弾けるようになったら面白くて止められなくなるコト請け合い

3年ほど前だったでしょうか、わがバンドのメンバーが「コレ、面白そうですよ」と配って回っていたのがジュディマリの「そばかす」のスコアでした。

この曲は数あるジュディマリのヒットナンバーの中で、アニメ「るろうに剣心」の主題歌になったヒット曲の1つです。当然僕も知ってはいたのですが、あの怒涛の三連符から「なんだコレ?」と戸惑いの連続。

何度弾いてもワケが判らず、非常にイライラさせられるトリッキーなプレイの連続ですっかり嫌気が差してしまい、「二度と弾くか(怒)」とばかり、そのスコアは部屋のどこかへ封印してしまいました。

ところが、バンドの課題曲の1つとして数ヶ月間にわたって練習を続け、今週末に予定されているライヴで演奏するコトになった「OVER DRIVE」がどうにかサマになってきた次の課題として再び「そばかす」をレパートリーに加える話になり、先月から練習を始めたところであります。

3年前の自分であれば「絶対やんないから。やるならオレ抜きでやって」と不貞腐れて投げやりになったところですが、「OVER DRIVE」が弾けるようになってから再挑戦してみたところ、「アレ? なんか弾けるかも」と嬉しい誤算。

これは速弾きギタリストのレジェンド、イングヴェイ・マルムスティーンと同様、ジュディマリも「1曲弾ければ全曲弾ける」ギタープレイなのかなと思った次第です。

そこで今回は、ジュディマリの「OVER DRIVE」攻略についてのポイントを綴りたいと思います。

 

徹底解説~「OVER DRIVE」が弾けるようになるには

ブログ執筆とエレキギター自主練習の両立は仕事終わりで疲れた夜には非常に堪えるコトもあり、ダラダラやっていた分だけ習得が遅れましたが、弾けるようになるまでに苦労したポイントと攻略のコツとヒントを綴りたいと思います。

ちなみに「そばかす」の攻略ポイントはまた別にありまして、そちらについては次の機会に。

「OVER DRIVE」はエレキギターの基礎がキッチリ身についているかどうかが試される曲でもあります。例えば、リフはブリッジミュートと実音をキッチリ弾き分ける基礎が身についていないと、聴くに堪えないグチャグチャな演奏になってしまいます。

ジュディマリのTAKUYAさんは変則プレイの名手で、その中でも「OVER DRIVE」は「グチャグチャに弾いているようでキッチリ聴かせる」というギタリスト泣かせの難曲です。

従って、以下の攻略ポイントはエレキギターの基礎テクニックが習得できているコトを前提に話を展開します。

 

「OVER DRIVE」攻略ポイントとなる3つの難関

その1:イントロ&エンディングで繰り出される裏拍リフ

1つ目の攻略ポイントですが、特にイントロ、リズム隊が途中から加わるまでエレキギター単独となる裏拍リフが弾けるかどうかがカギになります。エレキギターがしっかり裏拍リフを習得できていなければドラム&ベースとの息が合わないので。

ところで、今回は音楽をやらないヒトにとってあまり聞き慣れない単語「裏拍」が出てきました。フツウの4拍子で通常リズムと裏拍の違いを活字で表現すると、こんな感じでしょうか。

通常リズム→「タン・タン・タン・タン」

裏拍→「ッタ・ッタ・ッタ・ッタ」

上記の「ッ」は実音を出しません。休符あるいは空ピッキングで演奏します。この小さな「ッ」を演奏するのがクセモノでありまして、リズム隊が機能している中で表現するだけでも大変なのに、脳内イメージで拍子を取りながら裏拍を弾き切らねばならないのが第一関門です。

ちなみに「OVER DRIVE」のイントロ&エンディングのリフを活字で表現しますと、「ッタタタ、ッタタタ、ッタタタ、ッタッタター」という感じになります。

裏拍を演奏するコツですが、拍子ごとに一瞬「タメ」を作るコトに尽きます。まずはドラムに4つ打ちをしてもらい、1拍ごとにタメを作る練習をします。いったんコツが判れば、あとはカラダに覚え込ませるまで繰り返し練習するのみ。

裏拍は、そのタイミングの気付きさえ得られれば必ず演奏できるようになります。あとはその繰り返しになりますので、イントロの裏拍さえ弾けるようになれば、以後のリフは難なく弾けます。

その2:随所で展開されるトリッキーなカッティング

「OVER DRIVE」のコピーで苦労するのは裏拍リフだけではありません。曲の随所で繰り出される、あまりに変則すぎるトリッキーなカッティングを習得するのも非常に苦労します。

カッティングの詳細につきましては過去ブログで詳しく取り上げたコトがありましたので、そちらの記事を参照していただくコトにして、ここではトリッキーなカッティングの解説とその攻略法を綴りたいと思います。

関連記事「エレキギターのカッティング、その醍醐味が存分に味わえる名曲たち」→コチラ

トリッキーというのは、実音と空ピッキングの絡め方が規則的でないという意味であります。規則的というのは、実音を●、空ピッキングを×で表記しますと「●×××、●×××、●×××、●×××」と同じパターンで行われるものです。布袋寅泰さんはこのタイプです。

一方、TAKUYAさんは「●×××、×××●、×●××、××●×」といった変則カッティングに。

具体的にはギターソロの始まりや、ソロが終わってヴォーカルが歌い出すところ、歌詞で「宝物を見つけられるよ… 信じてるの…」のフレーズで繰り出されるカッティングです。

どんなに変則であっても、スローテンポであればそれほど苦ではありません。ところがこの曲は、意外にアップテンポなので、ソロの始まりをTAKUYAさんと同じ空ピッキングで再現するのは困難です。スコアどおりにできなければ、自分なりの解釈で「意訳」すべきです。

「意訳」とシャレた言い回しをしましたが、言い換えれば「雰囲気イケメン奏法」です。ちっともホメ言葉ではないですが、どう頑張ってもスコアどおりに弾けない場合は、「なんかソレっぽい」感じさえ再現できれば良しとしましょう。あとは勢いで。

一方、ギターソロ後のカッティングは、変則ではあるものの同じポジションで同じカッティングのパターンです。まずはスコアどおり弾けるようスローテンポでパターンを何度も練習し、カラダに覚え込ませましょう。

その3:「旋律の迷子」になりやすいギターソロ

「OVER DRIVE」最大の難関は、何といってもギターソロであります。TAKUYAさんおなじみの裏拍にトリッキーなカッティングに、4拍子のワクにとらわれないメロディライン。

特に、最後に挙げた変則的な構成がなされたメロディラインをリズムどおり弾き切るコトが難しく、一瞬、どこを弾いているのか判らなくなる瞬間が何度もあります。

通常、4拍子の曲であればスコアの区切りごと、規則的にメロディラインが構成されるものですが、そこは変則プレイが代名詞のようなジュディマリ、そうは問屋が卸しません。

何度も練習さえすれば、リズムなしでギターソロを最後まで弾き切れるようになります。あるいは音源に合わせて弾くコトもできるように。ところが、指針となる音源がないバンド形式で演奏すると、どうしても旋律の迷子になってしまうのです。

バンドで演奏する際のコツというより唯一の方法として挙げられるのは「ベースの演奏を頼りに、今どのあたりを演奏しているか把握する」しかありません。

旋律の区切りを演奏するベースラインを聴きながら、「アレ? 今そのあたりか。早すぎた」とか「遅れてるな。最後だけは合わせるか」など、旋律の迷子になるたびにベースラインから推測し、「自分の居場所を探り当てるのです。

残念ながら、こればかりは理論ではどうにもできません。何度もバンドで練習を繰り返し、場数を踏むしかありません。しかしながら、ベースの演奏を意識して練習を積めば必ず体感できるようになります。