決してケチってはいけない消耗品、エレキギターの弦

決してケチってはいけない消耗品、エレキギターの弦

エレキギターで最もコストが高くつくのが「弦」

エレキギターを買い換えず、長期間にわたり大切に使ったとすれば最もコストが安く上がりますが、使い続けているうちに必ず消耗するパーツが幾つかあります。そのため、パーツ交換は必ず必要になります。

クルマでいうところのタイヤ・エンジンオイル・ワイパーなど、走行距離や保管環境などによって劣化までの時間差はありますが、乗り続ける限り、必ず交換が必要な消耗品であります。

一方、エレキギターでいうところの消耗品といえば、弦とフレットです。消耗度が高いのが弦で、定期的な弦交換はギタリストの必須作業ですが、フレットも長期間の使用によって摩耗しますので、軽度の摩耗であれば削り合わせ、重度化すればフレット交換が必要になります。

余談ですが、過去の経験ではヴォリュームスイッチのポットに汗が入って故障したので交換したり、ネックが反ったので矯正のために長期間修理に出したりしたコトがありました。

話を戻しますが、エレキギターに必要な消耗品のうち、最もランニングコストが高くつくのが弦であります。単にお金がかかるだけではなく、弦交換は意外と時間がかかりますし、面倒で煩わしい作業でもあります。

しかしながら、弦は手軽に音を変えるコトができる消耗品であり、決してバカにできません。事実、ブランドが違う弦を張ると音が激変します。ギターアンプを通すまでもなく、生音ですら激変しているコトに気付くハズ。

結果的に、高価な消耗品を選択するのが最も安上がり

エレキギターにとっての弦が、いかに重要で大切な消耗品なものか? コレが今回のテーマですが、クルマの消耗品で喩えるとタイヤに相当します。

「どうせすり減るんだし、交換しなきゃなんないんだから」と、一式で交換すると安くないだけに、コストカット対象の最有力候補に挙げられる消耗品ですが、いずれもポテンシャルを最大限に発揮させるためには決してケチってはいけない重要なパーツであります。

僕が居住する極寒かつ豪雪地帯では1年の1/2はスタッドレスタイヤで過ごさなければならない宿命にありますが、「カネかけるなんてもったいない」と国産の安物タイヤで済ませていました。

ところが、3シーズンしないうちにグリップが利かなくなるし、ロードノイズが耳障りだし、アスファルトが露出している箇所ではゴロゴロ乗り心地が悪いし、「コレはダメだ」とブリヂストンのブリザックシリーズを奢りました。

コレがまたサイフに痛いタイヤでして、他メーカーのスタッドレスタイヤセットと比較すると軽く1.5倍は高くつく。ところが4シーズン使ってもグリップが利くし、ロードノイズは穏やかだし、アスファルトが露出していようがいまいが乗り心地は大変よろしい。

つまり、購入価格が高くついたとしても長期間にわたり高品質を担保してくれる消耗品であれば、満足度が高く、しかも結果的に安くつくという経験をしました。以来、迷うコトなくブリヂストン一択であります。

安物タイヤを短期間で買い換えるのと、高価なタイヤを長期間にわたり使用するのでは、結果的にどちらが安上がりであるか? 満足度が高いか? 今回は、エレキギターにとっての賢い消耗品の選び方について考えてみたいと思います。

 

高音質かつ高耐久力を誇るスグレモノ~コーティング弦

エレキギターの弦は各種メーカーが膨大なシリーズをリリースしていますが、材質でいえば2つ、ニッケルとステンレスがあります。どんな楽器店でも必ず置かれている安価な有名どころでいえばアーニーボールやダダリオあたりでしょうか。

僕もひと昔前まではこれらの弦を張っていましたが、致命的な欠点があります。それはサビやすさ。いくら専用クロスでこまめに拭き取ったとしても、1ヶ月しないうちにサビてきます。

4~6弦の巻き弦はともかく、1~3弦はサビる上に劣化して、特に1弦はチョーキングした際やピッキングしているだけでも「ブツッ!」と弦切れしやすくなります。

また、弦がサビると表面がザラザラしてくるため、チョーキングやビブラートするたび、あたかもサンドペーパーでフレットをガリガリ削ってしまい、フレットの寿命を短くしてしまう悪影響にもつながります。

さらに、コレはエレアコの話でしたが、サビた弦をしばらく放置しておくと、そのサビがフレットに伝染し、フレット表面がタバコのヤニ色っぽく変色してしまったコトもありました。

こうなってしまうと、いくらネックオイルで磨いてもキレイにはならず、早めに交換しておくべきだったという苦い経験がありました。「後悔先に立たず」であります。僕と同じ失敗をしないよう、弦交換は早めに行うようにしましょう。

高価だが、結果的に安くつく~「エリクサー」シリーズ

「弦交換が面倒くさい」とか、「しょっちゅう弦交換をするのはなんかモッタイナイ気がする」と思うヒトにぜひオススメしたい弦が「エリクサー」シリーズです。そのあまりの使い勝手の良さに、ここ4~5年ほどはエリクサーのみ使っています。

特殊なポリマーコーティング技術が施され、まず絶対にサビない、弦がザラザラするコトは皆無、そして高音質が長期間にわたって継続される。まさに非の打ち所がない圧倒的なパフォーマンスを誇るという優れモノなのであります。

唯一の欠点は価格でして、アーニーボールやダダリオの約3倍は高価です。しかしながら僕の場合でいえば、複数のエレキギターを使いまわすコトによって、1年を過ぎても使用できてしまうほど高耐久性を誇ります。

一方、アーニーボールやダダリオは一度使えばその日のうちに、1ヶ月しないうちにサビ始めます。長くとも2ヶ月、それ以上放置しておけば、巻き弦でない弦は完全に使い物にならなくなります。

エリクサーは、どんなに過酷な使用状況であったとしてもタップリ3ヶ月は耐えられます。複数のエレキギターを使い回せば、1本あたりの弦交換は年2~3回やれば充分です。

そう考えると、ほぼ毎月弦交換しなければならないアーニーボールやダダリオと、年3回の交換で充分なエリクサー、1年間の消耗品費で比較すればエリクサーに軍配が上がります。

具体的に、上記の計算式に当てはめて試算すると、アーニーボールやダダリオが約500円ですので年間6,000円、エリクサーが約1500円ですので年間4,500円となります。エリクサーをあと1回、多く交換したとしても同額の支出となります。

このように、年単位の合計額で比較すると、結果的に安上がりなエレキギター弦は、1回あたりの単価が廉価版の約3倍のエリクサーというコトになります。弦交換の回数が少ないというコトは、コストダウンだけでなく、作業の煩わしさも回避できるというメリットにもなります。

ロックギタリストを続ける限り、エレキギターの弦にかかる費用は余裕を持って計上しておくべきものでありましょう。どうしても経費を削減したければエリクサーのまとめ買いをオススメします。僕も「2セット+1セット」限定ボーナスパックを購入しています。

「安価な弦を短期間で使い切って即交換」という選択肢も

ただしエリクサーは独特な音の響きがします。その音質が気に入らないというコトであれば、短い賞味期限を瞬間で使い切るという割り切りでアーニーボールやダダリオなど、自分が好きな音質が出せるギター弦にこだわって使うのもアリです。

実際、プロのギタリストは2~3日または本番のみという使い方をするヒトもいると何かの雑誌で読んだコトがありました。フツウの弦の寿命は1~2週間という説もあります。廉価版のギター弦は消耗するまでの期間がさらに短くなるため、それだけ弦交換の回数が多くなります。

こうして考えてみますと、エレキギターの弦は決してケチってはいけない消耗品ではありますが、ケチってはいけないというよりも、ケチりようがないというのが今回の結論であります。