初心者必見! 効率的にレパートリーを増やす方法について

初心者必見! 効率的にレパートリーを増やす方法について

エレキギターを購入した時点で誰もがギタリストですが(弾けるかどうかではなくエレキギターを所有した時点でみんなギタリストなのです)、仮にバンドを組んでステージに立つコトが決まり、しかも1曲ではなく数曲を演奏しなければならないと仮定します。

例えば1曲限定で出演する地元の楽器店主催のコンテストであれば1曲だけを徹底的に練習すればイイのですが、持ち時間が15分あれば最低3曲、余裕をみて4曲は準備しなければなりません。

初見で弾けるタイプのギタリストであれば、今回の記事は読む必要はありません(実際に、譜面を見ながら即弾けてしまうスタジオミュージシャンのようなアマチュアギタリストは実在します)。

しかしながら僕のような楽譜もロクに読めなければ天性のセンスも皆無という凡庸なギタリストは、自分のパートを丸暗記できるほど練習しなければ絶対に弾けるようになりません。

たいていのギタリスト諸氏は複数の曲を弾けるまで、途方もない反復練習を繰り返すワケですが、何か合理的な習得方法はないものか? 今回はその点について考察を試みるものであります。

 

レパートリーを増やすための方法~選曲編

オリジナル曲を演奏するバンドは、その時点で相応の演奏力を備えているものと思われますので、ここではコピーバンドを対象としてレパートリーを増やすための方法を考えてみたいと思います。

選曲編などと、ちょっと大げさなテーマを掲げてしまいましたが、選曲する上で順守すべき鉄則は1つであります。それは「現時点において、自身の演奏力を超えるような難しい曲は選ぶな」です。「コレなら楽譜を見ながら弾けそうだ」と思える曲を数多く選ぶのです。

ロックバンドのジャンルでいえば、ノリと勢いで怒涛の攻めを売り物にするパンクから選ぶとイイでしょう。MONGOL800あたりは客のウケもイイですし、オススメのバンドです。

パンク以外では、ハイトーンな男性ヴォーカルあるいはアルトヴォイスの女性ヴォーカルを抱えるバンドならSpitzもオススメです。アルペジオが難解な「ロビンソン」はさておき、「空も飛べるはず」「君が思い出になる前に」あたりは弾き易いと思います。

また、聴いているとそうでもなさそうだけど、バンドスコアで練習してみたら想像以上に難しいという場合もあるでしょう(僕はしょっちゅうあります)。その場合は、メンバーにその旨を伝えてレパートリーから外してもらい、別な曲に乗り換えるのも手です。

メンバーの総意で、失敗してもイイと割り切ってでも「この曲がやりたい!」という思い入れさえあるのなら、ミスを織り込み済みで挑戦するのもアリだと思います。しかしながら、全曲がそんな感じですと聴いている方も疲れてしまうので、冒険するのは1曲に留めておきましょう。

演奏レベルを下げてでも、アンサンブルがきっちりまとまっているとか、エレキギターのパートが8割方は弾けているなど、バンドとしての完成度が高い曲を披露する方がよほど大切です。

きっちり弾ける曲のレパートリーを増やす。そして、選曲する際はメンバーの独断と偏見だけではなく、コピー曲を中心に演奏するのなら聴衆にウケがイイと思われる定番の人気曲から選ぶ。

コレは断言できますが、経験年数を積んで場数を踏めば、現時点で「絶対こんなん弾けるか!」としか思えない曲がスラスラ弾けるようになる日が必ず訪れます。

それまでの間はギタリストの難易度を下げた曲を次々にマスターし、まずはバンドアンサンブルをきっちりまとめるコトに専念しましょう。

 

レパートリーを増やすための方法~練習編

さて、高望みをせず、現時点の演奏スキルでどうにか練習次第で弾けそうな曲を5~6曲で選んだとします。あとは練習あるのみなのですが、そうカンタンに弾けるようにはなりません。

エレキギターの演奏テクニックは年季と練習量に比例して少しずつ進化していきますが、初めての曲が弾けるようになるまでの時間短縮のペースは才能が大きく影響するらしく、意外と変化がないものであります。

僕だけかも知れませんが、基本ワザはひととおりマスターできた(と思っています)ので、バンドスコアの表記にある代表的なテクニックはすぐやれます。ところが、最初から最後まで1曲弾けるようになるまでの期間は、残念ながら昔とそう変わりません。

逆に、演奏テクニックは上がっていく一方、記憶力はどんどん落ちていきます。コレも自然の摂理と割り切るしかないのですが、暗記できなければ演奏はできないので死活問題でもあります。

結局、若い頃はウデが未熟で人一倍練習、今は憶えられなくて人一倍練習と、今も昔も数をこなす以外に解決法はないワケなのですが。

さて、ここでクイズです。複数の曲をマスターする上で合理的と思える方法は次のどちらでしょうか? 仮に、15分の持ち時間で4曲を練習しなければならない場合とします。

A:まずは1曲を徹底的に練習し、弾けるようになったら次へと1曲ずつ習得する

B:毎日4曲を練習し、それを毎日繰り返していき、4曲を同時進行で習得する

どちらかお判りでしょうか? クイズの答えはB。個別撃破ではなく、まとめて撃破が正解。

では、なぜ1曲ずつ確実にマスターしていく方法よりも、どれも曖昧で弾ける気にならないままで、それでも4曲を繰り返す方法の方が合理的なのか?

そのヒントは、誰もが一度は経験したであろう(経験中のヒトも)試験勉強にあります。

高校の中間テストや期末テストは、国語・英語・数学・理科・社会と5科目から選択科目を含めば7~8科目を数日間にわたって実施されたと思います。

社会福祉士もそれ自体は単一の国家試験ではありますが、児童福祉から高齢者福祉まで複数の科目から出題されます。

そこで思い出してみていただきたいのですが、仮に国語が得意だからといって国語だけを勉強して100点が取れたでしょうか? どの教科であろうが、満点を取るのは難しいものがあります。

むしろ、得意分野は高得点が期待できるので90点以上狙える勉強から80点で妥協し、その分の時間と労力を苦手な科目に振り分け、5教科の平均点を上げる、すなわち合計点で勝負する勉強をしたのではないでしょうか?

たとえ1科目で満点だろうが、残り4科目で赤点が1つでもあれば全体的には大きなマイナスです。評定平均を稼ぐのであれば、5科目からまんべんなく点数を取るための勉強をしたハズです。

そして、人間の脳は気分転換が必要です。苦手な科目だけを繰り返し勉強しても頭に入りませんし、得意な科目だけをやっても満点を取れる保証もありません。

ならば、数学の勉強で息詰まったのであれば気分転換に得意な科目でもやろうかと国語の勉強を、英単語や歴史などの暗記ものに疲れたら記述問題などの考察ものの勉強に切り換える。

複数の曲を弾けるようになるための練習も同じ作用が働きます。特に苦手だなと思う曲を練習する場合はなおさらです。

そこで、「この曲の全体的なコード進行は何となくアタマに入った」とか「この曲のソロは弾けるようになった」と、部分的であってもフンイキだけでも、これ以上続けても息詰まるだけだと思う段階で次の曲を練習するのです。

こうして、前述の例でいえば最初は自信がある曲や自分好みな曲から練習し、ウォーミングアップが済んだところで2曲目、3曲目と進み、4曲目へ。

コツは、弾けても弾けなくても気にせずに、全曲をひととおり練習するコトです。

*    *    *

以上、難しくない曲を複数選び(バンドメンバーの総意を得るコトが前提ですが)、それを毎日、弾けても弾けなくても深く意識せずに全曲をひととおり練習する。とりあえず毎日、このやり方で繰り返してみてください。

それでも弾けないという場合は練習期間が極端に短いか、現時点の自分にとって課題曲の難易度が高すぎるかのいずれかであります。

後者の場合、バンドメンバーに事情を伝えて、どうしても弾けそうにない曲は未来のライヴで披露したい課題曲として先送りにしてしまいましょう。

今後、10年単位でエレキギターを弾き続けるコトができれば、いつか必ずステージで存分に弾き倒すコトができます。実際に現在の僕もそうですので、コレは自信を持って断言できます。

では、一緒に頑張っていきましょう。苦労した分、弾けるようになった喜びも格別です。