ギタリストが野外ステージを成功させるために知るべきコト

ギタリストが野外ステージを成功させるために知るべきコト

あらゆる事態を想定し、事前にできる準備はすべて行う

中学生で初めてバンド演奏したのは学校の体育館。現在所属しているバンドでは障害福祉サービス提供事業所の大ホール、わがマチの公共施設やライヴハウスまで、室内での演奏経験しかなかったところで、最近はじめて野外ステージを経験しました。

今回は医療法人の夏祭りでのイベントに参加したのですが、プロの音響担当がついているワケではなく、ライヴならではのアクシデントがいくつかありました。

演奏のミスはつきものですし(僕も然り)、シロウトPAが当日に借り上げてきた機材をリハなしで操作する苦労を考えたら、上々の野外ステージだったと思います。

しかしながら、後に続くスケジュールが迫る中では迅速に準備し、一発本番で演奏し、終わり次第速攻で撤収するためには相応の準備や配慮が必要になります。また、野外ステージでは室内で考慮する必要がなかった問題点が色々と判明しました。

そこで今回は、野外ステージ未経験者向けに、ギタリストの心構えや演奏以外にすべきコト、野外で使いやすい機材について綴ります。

ギタリストが野外ステージに臨む際、持っていく機材一式と事前準備のポイントについては以下に綴るとおりです。いずれも必須項目、頭に入れておくと本番で焦らずに済むと思います。

なお、ギターアンプは会場で用意してくれる場合があるので割愛します。以下の関連記事に詳しく綴っておりますので、ご参考まで。いうまでもありませんが、エレキギター本体は必須です。

ライヴで手持ちのギターアンプを使い回す基礎知識→コチラ

 

チューニングは直前に済ませておく~チューナー&ギタースタンド

当たり前の話ですが、心配であれば弦交換はしておくべきです。不測のトラブルに備え、できれば予備の1本を持ち込んでおくのが望ましいです。そうなるとギターケースが2つでかさばるコトになるので、2本用ギグバッグを買うと便利です。

そして、ライヴ必須アイテムであるギタースタンドも持参しましょう。理由はエレキギターをすぐ使える状態にしておくためであります。フロイドローズやシンクロナイズドのブリッジならアームを取りつけておき、チューニングも済ませておきましょう。

というのも、いざ自分たちの出番となってステージに機材を準備するのは意外と時間がかかります。特に機材をすべて持ち込む場合、ギタリストやベーシストの立ち位置の確定、ギターアンプの設置、電源の確保、ケーブルの連結、そしてサウンドチェック。

ステージに上がってからチューニングをしている時間の余裕はありません。ステージに上がる前に調律しておくのがギタリストの最低限の心得であります。

 

タイプによっては視認不可に~晴天下でも使えるチューナー

僕はクリップチューナーを使っていますが、LEDパラメーター式のオートチューナーを使うヒトもいるでしょう。ただし、野外では1つだけ注意すべき点があります。晴天時の視認性です。

LEDは室内や暗いステージでは視認性バツグンなのですが、一方、野外ですと太陽光で見えなくなるのです。余談ですが、エフェクターのランプも晴天下では見えづらくなります。手でかざして影をつくらないと確認できません。

そのため、エフェクターボードにエフェクターを組み込む場合はアナログ針で起動するチューナーを採用しましょう(ただし、アナログの廉価版は切り換え式になります)。LEDとアナログ針の併用モデルもあるので、それを使うのが最良でしょう。

なお、クリップチューナーは漆黒の液晶画面にLED表示され、角度調整も可能です。晴天時でも視認可能ですので野外ステージでも充分使えます。電池残量もチェックできますので、本番当日の電池切れに注意しましょう。

 

ケーブル類はすべて挿し込んでおく~エフェクターボード

持参したギターアンプをシールド1本で直結というシンプルかつストレートなサウンドで勝負する場合は不要となりますが、それはレアケースで、たいていエフェクターを使うコトになります。

その際、必須となるのがエフェクター類やパワーサプライを収納・運搬・演奏するために使用するエフェクターボードです。

エフェクターボードは堅牢な筐体で構成されたハードケースもあれば、僕のように金属製ボードにベルクロでエフェクター類を固定し、ボードそのものをセミハードケースから取り出せるタイプもあります。

どの種類を使うべきという話ではなく、価格帯や使い勝手でエフェクターボードを選べばイイですが、収納する予定のエフェクター数よりも余裕があるサイズで買っておく方がステージ向きです。

なぜなら、ギター側のインプットケーブルとギターアンプ側のアウトプットケーブルを収納できる余裕があった方が、2本のケーブルがゴチャゴチャにならずに済むからです。

もうひとつ事前準備の必須事項として、エフェクターボードにつなぐケーブル類はすべてプラグに挿し込んだ状態にしておくコトを挙げておきます。ケーブルを載せた状態でエフェクターボードをステージに持ち込めば、ギターアンプとエレキギターにプラグを挿し込むだけで済むからです。

運が悪ければ主催者に「最初から準備しとけよ」とお叱りを受けるコトもあります(実話です)。くれぐれも、演奏前にテンションが下がるような状況は避けましょう。

 

譜面台を使う場合は強風対策を講じておく~クリップ類

そして、野外ステージで譜面台を使用する場合にぜひとも準備しておくべき小物をご紹介します。今回の野外ステージで大活躍した小物でした。野外演奏の機会が多い吹奏楽の部員も必須でした。

それは、譜面を譜面台に固定するためのクリップ類です。事務でよく使われるダブルクリップや、大小さまざまな洗濯バサミを複数、用意しておきましょう。

クリップ類が活躍するのは風の強い日です。気圧の谷が近づいている場合は大気が不安定になり、風が強く吹き荒れるため、クリップ類で固定しないと譜面が吹き飛んでしまうのです。

ちなみに、譜面台そのものは意外と安定しています。金属製で全体的にスリムなフォルムなので、表面積が狭く、風をうまくいなしてくれるからです。ところが譜面台は表面積が広く、モロに風の影響を受けます。

今回の野外ステージでも譜面を見ながら演奏するメンバーは悪戦苦闘していました。たまたま主催者が洗濯ハサミやダブルクリックを大量に準備しておいてくれたので使わせてもらっていましたが、それ以上の強風となれば無意味となります。

その場合、あとは人力でどうにかするしかありません。主催スタッフや手が空いているメンバーにお願いして譜面台を支えてもらうしかありません。

 

つい忘れがち・前日に要チェック~アクセサリー

ピック、クリップチューナー、交換用の弦とニッパーなど、つい忘れがちな小物類は予備も含め、前日に確認の上でギグバッグに収納しておきましょう。

また、必要に応じてカポタストや譜面台も準備するギタリストもいると思います。練習でつい家に置き忘れてきたという忘れ物の確率が高いのがケーブルとカポタストです。くれぐれも注意しましょう。

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以上、今回はギタリストが野外ステージに臨む前に知っておくべきポイントを綴りました。

夏の野外ステージは、室内では絶対に味わえない解放感があります。こうした野外ステージを最高の気分で終えられるためには、ここまで綴ってきたとおり準備8割、段取り八分がキモです。