イコライザー、オーソドックスでもトリッキーでも使えるエフェクター

イコライザー、オーソドックスでもトリッキーでも使えるエフェクター

当ブログで話題にするエフェクターは使用頻度から順に、歪み系、モジュレーション系、空間系の3つのみ取り上げてきましたが、系列だけで分類しても多数あります。

僕は、エフェクター使用は必要最低限に留めたいので、ジャンルを問わず絶対に使用する機材のみボードに組み込んでいます。あとはギター本体のヴォリューム操作を駆使。

ギターのヴォリュームノブを使う必然性やその意義については以下の記事で詳しく綴っていますが、ギターソロのサウンドをブーストさせる選択肢としてエフェクターを追加するコトに。

関連記事:エレキギター演奏の必須項目、ヴォリューム操作について徹底考察→コチラ

そこで今回、ご紹介するのは、ヴォリューム系と呼ばれるエフェクターに分類されるイコライザーです。購入したのは恒例のBOSS製、モデル名は「GE-7」です。

歪み系をはじめとしたメジャーなエフェクターではないものの、使い方によってはそれらを軽々と上回る劇的な効果を生み出す機材。その1つがイコライザーです。

今はネットから楽曲をスマートフォンにダウンロードして楽しむ時代ですが、80~90年代といえばミニコンポでイコライザーを色々と調整し、好みのサウンドを探すのが楽しみでした。

そんなミニコンポ世代なら知っているでしょうが、イコライザーには以下の2つの効果を生み出す機能があります。

音質を細かく補正する効果

音量ならびに音圧を増幅する効果

 

オーソドックスな使い方~音質の補正

エフェクターにおいても、イコライザーは2つの同じ効果を生み出す機能を備えています。

まずはイコライザーにおけるオーソドックスな使い方「音質の補正」という観点でGE-7を例にご説明します。

通常のギターアンプでもイコライザーと同じ効果を持つトーンコントロールが装備されています。小型モデルは高音と低音の2つですが、中型以降は高音・中音・低音の3つがあります。

なお、どんな高価なギターアンプであろうと、トーンコントロールは上記3つが通常です。

ところが、ギターアンプやエレキギターの特性、それらの相性によっては、トーンコントロールの調整だけでは求めるサウンドが出せない場合があります。

 

補正機能を駆使し、ギターとアンプの相性の悪さを緩和

例えば、マーシャルのギターアンプとギブソンのレスポール系は相性が良いといわれ、フェンダーのストラトキャスターやテレキャスターは相性が良くないといわれます。

マーシャルのギターアンプは高音域と低音域にピークが寄せられた、いわゆる「ドンシャリ」系のサウンドがウリであります。

ところが、その特性が、同じく高音域にピークがあるシングルコイルの特性を良くない意味で強調させすぎてしまうのです。

そのため、ストラトやテレキャスは高音域が鼓膜に痛い音になりがちに。逆に、中音域にピークがあるハムバッカー搭載のレスポール系とはすこぶる相性がイイ。

この特性は、プリ・パワーとも真空管が使われたフルチューブ仕様はそうでもないものの、パワー部のみトランジスタが使われたハイブリッド仕様はピーキーで扱いにくい。

そんなマーシャルの旧型ハイブリッド「バルブステート」でストラトモデルを使うと、高音域だけが強調され、一方で中低音域が薄っぺらなピーキー&チープなサウンドに。

アンプ本体のトーンコントロールを、高音域をゼロに設定し、中音域を半分以下、中音域を最大に設定してもピーキー&チープな特性は変えられませんでした。

「だったらレスポールか、ハムバッカー搭載のモデルを使えよ」という話なのですが、このようなシチュエーションで威力を発揮するのがイコライザーです。

GE-7はエフェクター本体の音量レベルの他に、7つの周波数帯域を調整する機能があります。向かって左側から右側にかけて、低音域→高音域となります。

微調整はエレキギターとギターアンプの相性やステージの環境によってケースバイケースですが、フェンダー系とギブソン系では大まかな方向性が決まっています。

フェンダー系:低中音域を上げて、高音域を下げる

ギブソン系:低中音域を下げて、高音域を上げる

以上の方向性で手持ちのストラトモデル(フェンダー系)とフライングⅤモデル(ギブソン系)で比較したところ、どちらも音のツブがキレイに揃った艶やかなサウンドに早変わり。

調整次第ですが、いちどイコライザーを使ってしまうと、オフにした途端、味気も色気もない響きにしか感じられなくなるほどです。

このように、イコライザーの音質補正によって艶やかで鮮やかなサウンドにしたり、ギターアンプのピーキーな特性をマイルドに変化させたりするコトができるのです。

 

もう1つの機能~音量、音圧、エフェクト効果の増幅

イコライザーが備えるもう1つの機能は、音量ならびに音圧を増幅させるブースト効果です。

ヴォリューム設定にもよりますが、特定の周波数帯域を必要に応じて調整するコトによって、聴覚上、音圧が増したように聴こえます。

また、ヴォリュームのレベルを上げるコトによって、音量そのものを上げるコトもできます。

GE-7では向かって最右側のレバーがレベル(ヴォリューム)調整を司るのですが、レベル5に調整すると、エフェクト前後の音量がほとんど同じになります。

ただし、ギターアンプ本体の歪みによってエフェクト効果が変わっていきます。

つまり、クリーン→オーヴァードライヴ→ディストーションになるほどエフェクト効果が半減していくのです。

レベル5で調整してもエフェクト前後の音量がほとんど変わらないのはオーヴァードライヴまたはクランチといった、軽めに歪ませた場合です。

コレがクリーンサウンドですと、レベル5でもハッキリ音量が上がるのが聴き取れます。

一方、ディストーション設定ではレベル10でも曖昧にしか判りません。ちょっと音圧が上がったくらいにしか感じられません。

音量ならびに音圧を上げるためだけに特化されたエフェクターに「ブースター」と呼ばれる機種がありますが、イコライザーと同様の傾向となります。

実際、クリーンサウンドでなければブースト効果が判別できず、購入をやめた経緯があります。

また、レベル10に設定するとノイズを拾うマイナス効果を生んでしまいます。

GE-7は目盛りが0・5・10の大きな目盛りが、0~5と5~10の間に小さな目盛りが2つあります。計7つのうち、目盛り6までに留めて使うべきです。

 

ギターソロを際立たせる、ブースター的アプローチ

ギタリストが音量ならびに音圧を劇的に変える場面といえば、ギターソロしかありません。イザという瞬間、イコライザーのスイッチをオンにして弾きまくるワケです。

その際のサウンドメイクですが、ディストーションが強すぎるとブースト効果が薄れてしまいます。そのため、基本となる歪みクランチ≦オーヴァードライヴとします。

(余談ですが、バリバリのディストーションを使いたい場合はギター本体のヴォリュームノブ調整によって使い分けるしかありません)

フェンダー系とギブソン系における大まかなイコライジングは上記で説明したとおりですが、特に中音域の音圧が上がるように聴こえる調整を心がけて下さい。

なぜなら、エレキギターの最も美味しい周波数帯域は中音域だからです。高音域や低音域だけ強調された場合、アンサンブルの中でギターサウンドが埋もれてしまうからです。

先述のとおりイコライザーにはブースト効果がありますが、音量や音圧だけではなく歪みに対してもブースト効果が効きます。

そのため、イコライザーを使う場合、歪みは普段よりも抑えて問題ありません。「ちょっと物足りないな」と思うくらいのサウンドメイクで丁度イイ。

購入店で試奏させてもらった際、速攻で購入を決めたのは音量や音圧以上に歪みそのものが分厚く増幅されたのを体感できたからであります。

このように、エレキギターのエフェクターにおけるイコライザーはオーディオのそれと比較すると音量ならびに音圧、それに加えて、歪みをも増幅する効果があるのです。

ロックギタリストにとって、これほど美味しい特性はありません。存分に活用するべきです。

ヴォーカルが歌っている間にギターサウンドが際立ちすぎると歌のジャマになりますので、そこは抑えたクランチでリフを弾き、ギターソロに入る寸前でイコライザーをオンにして弾きまくる。

そして、役目を終えたらイコライザーをオフにして、再びヴォーカルに主役を譲るのであります。