独学で楽しみながらギターポジションを覚える練習法
- 2020.05.05
- エレキギター

前回のブログでは、エレキギター弾きとして最低限の音楽知識、ギターポジションを覚えるための練習法についてご紹介しました。
関連のある姉妹編として、併せてご一読いただければ幸いです。
参考記事:独学で確実にギターポジションを覚える練習法→コチラ
前回はポジションマークを起点に、ドレミの音階を弾きながらギターポジションを覚える練習法をご紹介しましたが、今回はもう1つ、広域で音階を覚える練習法について綴ります。
エレキギターはフェンダー系でいえば1つの弦に21フレットありますので、開放弦を含め22の音階が鳴らせます。それが6つとなれば単純計算で132通りのポジションに。
プロはもちろん、ハイアマチュアのギタリストはそれらの音階が完全にアタマに入っていますが、暗記力が絶望的に欠けている僕にはとても覚えきれません。
しかしながら、ローフレットからハイフレットにかけて、縦横無尽に指先をフィンガーボード上で疾走させるエレキギターで覚えるべきポジションは数多くあります。
そこで、暗記力のなさを補いつつ、ギターならではの特性を活かせばある程度ラクにポジションを覚えられます。
今回のテーマ、重要なのは「ドレミの音階が鳴らせるポジションを探して覚える」コトです。
ただし、今回は6本の弦があるコトを最大限に活かし、前回のようなポジションマーク重視でない別なアプローチをご紹介したいと思います。
エレキギターの法則をふまえてポジションを暗記する
ポジションマークの位置だけでなく、レギュラーチューニング(6弦からEADGBE)のギターすべてに共通する法則は他にも幾つかあります。
◇開放弦と12フレットの音階は同じ、なおかつ開放弦の1オクターブ高い音
◇ルート音が同じ弦から始まる場合、ルート音を変えるだけで同じ運指が使える
1つ目については前回もご紹介しましたが、この法則を知っていれば全体の1/2さえ覚えれば、そのまま残り1/2も同じポジションで弾けるコトになります。
つまり、5弦でのドレミ(C・D・A)は3・5・7フレットですが、そのまま15・17・19フレットに置き換えれば1オクターブ高いドレミになります。
ポジションマークはまさにこの法則をふまえて決められています。そのため、ポジションマークを起点にしてポジションを覚えれば暗記量が1/2で済むのです。
2つ目の法則は1オクターブ高い、あるいは低いポジションで活かせるだけでなく、キーを変えた際に最大限に活かせるものであります。
つまりキーがCですと通常のドレミ音階ですので5弦3・5・7フレットですが、仮にDになると5・7・9フレット、Eなら7・9・11フレットに置き換わります。
もうお気づきでしょうが、ポジションが置き換わっても運指パターンは全く同じなのです。
今回のテーマとは少し逸れるようですが、この法則を試していくコトによって自然とポジションが暗記できます。鳴らした音がどの音階か、つねに意識しながら試奏してみてください。
開放弦を使わず、3本の弦をまたいでドレミの音階を探す
ドレミの音階(CDEFGAB)は7つありますので、1~2本の弦でポジションを押さえると、ヨコへの動きが大きくなりストレッチがキツくなるため速弾きには不向きです。
かといって4本の弦をまたぐと暗記量が膨大になるため、速弾きにも対応できるフィンガリングを考慮したポジション探しは3本の弦を跨ぐのが合理的であります。
なお、以下の解説ではフレットのコトを「●F」と略記します。●は数字です。また、英語表記でC=ド、D=レ、E=ミ、F=ファ、G=ソ、A=ラ、B=シとします。
まず、ローフレットによる3~5弦ポジションの例は次のとおりです(ローフレットその1)
C=5弦3F、D=5弦5F、E=5弦7F
F=4弦3F、G=4弦5F、A=4弦7F
B=3弦4F C=3弦5F
前回のポジションマークを起点にしたポジションですが、ルート音(C)と同じ5弦3Fで始まる別なポジションを探してみると、次のとおりになります(ローフレットその2)。
C=5弦3F、D=5弦5F
E=4弦2F、F=4弦3F、G=4弦5F
A=3弦2F、B=3弦4F C=3弦5F
次に、3弦5Fを起点とし、ポジションの1オクターブ上となるポジションは次のとおり。
C=3弦5F、D=3弦7F
E=2弦5F、F=2弦6F、G=3弦8F
A=1弦5F、B=1弦7F C=1弦8F
実際にエレキギターを弾きながら試していただくとすぐに気づくと思いますが、ローフレットその2と1オクターブ高いポジション、まったく同じ運指パターンになるのです。
なお、ルート音が同じ弦から始まるポジションの場合、ポジションマークをそのまま1オクターブ置き換えるコトができますので、ローフレットその1を1オクターブ上げにすると…
C=5弦15F、D=5弦17F、E=5弦19F、
F=4弦15F、G=4弦17F、A=4弦19F
B=3弦16F C=3弦17F
というポジションで弾くコトができるのです。もちろん、運指パターンはまったく同じです。
* * *
以上、運指パターンを使い回しながらドレミ音階を探すコトによってポジションを覚える練習法をご紹介しました。ただ、漫然と暗記するより効率的であるコト請け合いです。
5弦3Fを起点としたドレミ音階ですが、エレキギターは3オクターブ分まで鳴らせます。
3オクターブを3本の弦でドレミ音階を探し、楽しみながらポジションを覚えていきましょう。
-
前の記事
独学で確実にギターポジションを覚える練習法 2020.05.04
-
次の記事
社会福祉士とは、選択の余地がある限定のプロ 2020.05.16