社会福祉士とは、選択の余地がある限定のプロ

社会福祉士とは、選択の余地がある限定のプロ

紆余曲折を経て、半独立型社会福祉士として「障害者ケアマネ」こと相談支援専門員の仕事に特化するようになってから3年目に突入しました。

巨大な社会福祉法人から小規模NPO法人に転職したコトで大幅な年収ダウンをしたものの、それと引き換えに存分に自由を満喫できる独り職場を得て、最高の毎日を過ごしています。

人生しょせん等価交換の原則からは逃れられず、何かを得たいのであれば何かを諦める割り切りが不可欠であります。

参考記事:「転職で何を優先し、何を諦めるかを明らかにすべき理由」→コチラ

等価交換の原則というのも妙ですが、一言に社会福祉士といっても多種多様な仕事があります。

僕が社会福祉士になった当時、とあるマチの社会福祉協議会で福祉活動専門員をやっていました。現場から一歩離れたデスクワーカーとして、介護保険事業や地域福祉事業の事務に従事。

次の職場はわがマチの相談支援専門員として、個別の相談支援や自立支援協議会の委託業務などに従事しておりました。

その次は、短期間で辞めましたが住宅型有料老人ホームの施設長候補として現場の介護に専念した後(介護職員初任者研修も取得)、再び障害福祉の業界に舞い戻り、現在に至ります。

僕のキャリア変遷は以上ですが、数ある福祉の仕事のごく一部に過ぎません。そして、「餅は餅屋」ではありませんが、すべての仕事を極めるのは実質的に不可能です。

つまり、社会福祉士はオールラウンダーではなくスペシャリスト、換言するなら「限定のプロ」としての生き残り戦略を図る必要があるのです。

参考記事:「ソーシャルワーカーに期待される役割と求められる資質」→コチラ

 

社会福祉士になれたのはイイけれど~迷走の日々

高校2年の進路相談で担任教師から「オマエは現場から一歩離れた福祉の仕事を目指せ。そのために死ぬほど勉強して大学へ行け」との金言をいただき、その方向性にブレはありません。

福祉の仕事は初志貫徹しておりますが、職場はその時の気分でコロコロ変わってきました。

今こうして自己分析してみると、その原因はハッキリ理解できています。要は、「器の小さい者がヒトの上に立たされるとこうなる」という見本そのものでした。

「ガキの頃からそうだったな」と納得いかないところですが、ナゼかヒトの上に立たされるコトが多かった。リーダーとしての資質など持ち合わせてもいないのに。

ヒトの上に立たされるコトに伴う理不尽なストレスは相当なものでした。それでいて恩恵は少ない。そして、ヒトの上に立つ器でない者にあからさまに歯向かう部下はどこの職場にも必ずいた。

どの職場でも、多少は給料にイロをつけてくれていましたが、それでもワリに合わない。中間管理職の悲哀と地獄をタップリ味わわされ、失意のうちに辞めたというのが真相でした。

本当の意味で組織のトップにならなければ、ヒトの上に立つ仕事の恩恵は絶対に得られない。

以上、別に社会福祉士にならなくても判りそうなコトですが、有資格者として期待されて、役職を与えられたからこそ思い知った、あまり思い出したくない苦い経験であります。

参考記事:「今にして思えば、地獄からの生還をかけての転職」→コチラ

 

迷走の末、やりたいコト=向いてるコトを悟る

僕が社会福祉士になったのは、福祉系の4年制大学へ進学した理由そのものだからです。「大学へ行き、社会福祉士になる」それが将来の目標でした。

3回目の国家試験をどうにか突破し、社会福祉士になれたものの、その状況が苦しくなって3回も転職したのは、社会福祉士としてやりたい仕事をしているワケではなかったからです。

どの職場でもそうでしたが、結局「現場から一歩離れた仕事」ではなく「職員内のトラブルシューティング」という管理職の仕事が苦痛でしかなかったのです。

僕が本当にやりたかったのは相談支援のプロとしての仕事でした。現場の仕事、判りやすくいえば直接的な介護の仕事でもなければ管理職としての仕事でもなかった。

最初からそれが判っていれば、足かけ20年にわたる迷走をしなくても済んだのではないかという自責と後悔の念があります。

やりたいと思うから向いていると思えて、生き甲斐と楽しさを感じながら働くコトができるのか。それとも、適性があるからこそ「やりたい!」という意欲につながるのか。

タマゴが先かニワトリが先かの理論ですが、結局は「やりたい仕事=向いてる仕事」というコトで間違いありません。経験上、自信をもって断言できます。

 

就職前の情報収集こそが限定のプロになる第一歩

社会福祉士という国家資格は、福祉系の資格で最難関と位置付けられておりますが、汎用性が高く、多くの職場で独自に設定される資格手当の支給根拠にもなります。

良くいえば「ありとあらゆる福祉の仕事で潰しが利く」国家資格であるため、選択の余地が多く、僕のように転職する際に役立ちます。

しかしながら、社会福祉士になりたいと思い猛勉強して国家試験に挑戦するくらいですから、そのヒトは福祉の仕事が根っから好きなハズ(職務命令で取得するヒトもいるでしょうが)。

受験の参考に:「社会福祉士国家試験に一発合格するための10ヶ条」→コチラ

そうなると、やりたくもない仕事や向いていない仕事で過大なストレスに苛まれて鬱々とし、僕のように神経衰弱ギリギリになって「試合放棄」してしまうリスクは避けたいもの。

体験しなければ知り得ない福祉業界の実情、できればその道に進む前に知っておくべきです。

「やりたいと思って飛び込んでみたけどなんか違う」という場合、実践から学ぶしかありません。

しかしながら、僕のように最初から介護の現場で働くコトを考えてもいないクセに、切羽詰まって「頑張ります! 資格も取ります!」などと安請け合いして放り出すのは論外です。

社会福祉士は「選択の余地がある限定のプロ」であります。ココが精神保健福祉士や介護福祉士、介護支援専門員のような「選択の余地を排除した限定のプロ」との違いです。

その意味において、選択の余地を排除して専門家としての道を歩む気概と覚悟が定まってなくても、後から進路を検討したり転職したりと「その後の選択の余地」が認められています。

そこでオススメしたのが、実習期間や求職活動に励んでいる間に1つでも多くの職場を見学したりOBから話を聴いたりして情報収集に務めるコトです。

実際、僕の周りにも在学中の現場実習や大学OBとの面談や先輩ワーカーからの講義を受けて今の進路に決めたというヒトが少なからずいます。

どうか、僕と同じ轍を踏まずに、アナタにとっての天職が見つかりますように。

最後に、同じ轍を踏んでしまい次の転職に悩んでいる方向けに次の記事で詳細をまとめています。併せて一読いただければ幸いです。

「辞めたい時が辞め時~前向き転職のススメ」→コチラ