エレキギター「理想のネック」を追求すると…

エレキギター「理想のネック」を追求すると…

わがマチに転職した数年後、のちにライフワークになる同業者とのバンド編成によってジャンルを問わずコピーバンドを続けながら、理想のエレキギターを追い求めるコトに。

自作ギターを含めて、オーソドックスな代表作から個性的な変形ギターまで試し、ついにシングルコイル偏愛主義のストラト使いに行き着いた次第であります。

所属バンドのプレイスタイルや僕自身の好みの問題からストラトキャスターを使うコトになったのですが、当ブログで何度も綴っているように、僕はネックにこだわりを持っています。

そこで今回、手が小さいというハンデを抱えながら多様なジャンルを弾きまくるため、試行錯誤をしてきた「エレキギター弾きにとって理想のネック」、その考え方を綴りたいと思います。

なお、今回のブログにおける「ネック」は、「ネック本体にフィンガーボード・フレット・ペグが搭載されたパーツ一式」と定義します。

 

ネックは弾きやすさを最も左右するパーツ

総論として、ライヴで取り扱いがしやすいエレキギターの条件を3つ挙げろと問われたら、

エレキギター本体の重量が軽め(3キロ後半になってくると肩と腰の負担に)

ハウリングが起こりづらい出力特性(ライヴで最も悩まされるのがハウリング系のノイズ)

色々な意味でジャストフィットするネック(握りやすい・なめらかな手触り・滑りにくい)

僕なら以上の3つを挙げます。

そこで今回のテーマに戻りますが、僕が考える「理想のネック」とは、以下の条件を満たすものであります。

ネック形状はフェンダー系でいうところの「モダンCシェイプ」

エレキギター弾きが知っておくべき、プレイスタイルでネック形状のタイプを選ぶ考え方の基本をおさらいしておきます。

速弾きが中心→薄型ネック+フラットな指板

コード弾きが中心→丸形ネック+丸めの指板

オールラウンド→上記の中間

速弾き重視になりますと単音弾きやチョーキング、ヴィブラートなどの技巧を織り交ぜたプレイが主体となるため、ネックは薄く、指板アールもフラットに。

コレを体現したのがアイバニーズですが、極限まで薄く仕上げながら反りを防止する「ウィザードネック」と呼ばれる独自のネックが搭載されます。

ところが、アイバニーズはネック幅が広めに作られており、ネック裏の扁平率も高いため、まるでカマボコ板の角を丸めたような握り心地になります。

つまり、コード弾き重視の丸形ネックに指板アールが大きくカーブしているトラディショナル系のフェンダー系のように、親指を立てて握り込むプレイスタイルがしづらいのです。

親指の角と人差指や中指あたりの指の付け根がエッジに食い込む感じで、痛みすら起こる。親指をネック裏にあてがうようにして弾くのが基本となります。

逆に、握り込んでコード弾きをするとジャストフィットするトラディショナルなストラトで速弾きをすると、弦高が高く弾きづらい・弦高を下げるとチョーキングで音が途切れるデメリットも。

フェンダーの中でも現代的な速弾きに対応すべく、モダンCシェイプやスリムCシェイプの形状に9.5インチの指板アールを採用したネックが最もオールマイティで扱いやすいです。

ちなみにヴィンテージを再現したトラディショナル系はCシェイプより厚くて丸いUシェイプの形状に7.25インチの指板アール(9.5インチより表面が大きくカーブ)が定番。

手が小さい僕が選ぶと以上のとおりになりまして、コレがギブソン系ですと「スリムテーパー」と呼ばれる薄めを選ぶコトになります。

逆に、一般的な手の大きさの男子からは弾きづらい意見も。ストラップに下げてスタンディングで演奏してみて、指先が届きづらいと感じないヒトは通常のネックシェイプが無難です。

手が大きいギタリストがフェンダー系を選ぶなら、Uシェイプよりもさらに厚みがある「ディープUシェイプ」の方が弾きやすいかも知れません。

ネック裏の塗装はサテンフィニッシュ

昔ながらの仕上げにこだわるヴィンテージやレリック仕様の定番となるラッカー塗装と、現代的でハイスペックからロースペックまで採用されているポリウレタン塗装。

塗装は以上2つに大別されますが、僕なら神経質にならずに扱えるポリウレタン塗装を選びます。ラッカー塗装はゴムに反応して溶けるため、大雑把な僕向きではないという理由で。

ネック裏の塗装は光沢を帯びたルックスとツルツルした握り心地のグロスフィニッシュと、艶消しルックスでサラリとした握り心地のサテンフィニッシュに大別されます。

ギタリストの好みが分かれるところかも知れませんが、僕は絶対にサテンフィニッシュを選びます。グロスフィニッシュは掌や親指が汗で滑るので扱いづらいからです。

サテンフィニッシュは汗で滑ったりせず、しっかりと親指でホールドできます。それでいて運指を邪魔しないというスグレモノ。

L’Arc-en-Cielのアップテンポな曲にありがちな、ローフレットからハイフレットへ移動したり、スライドさせたり忙しくヘッド方向とブリッジ方向へ往復する演奏に最適。

フジゲン製のエレキギターでサテンフィニッシュの素晴らしさを知って以来、真正ストラト2本も迷わずサテンフィニッシュを選んでいます。

廉価版には採用されず、定価6万円以上のミドルエンドから採用されるサテンフィニッシュですが、いちど弾き心地を知ってしまうと、グロスフィニッシュには戻れなくなります。

最後に、指板の素材がメイプルかローズウッドかによってもフィーリングが大きく変わってきます。そのあたりは過去ブログで綴ったとおりですが、両方とも所有していれば慣れます。

参考記事

エレキギター指板の選択、メイプルかローズウッドか→コチラ

メイプル指板を所有していなかった頃は敬遠していましたが、いちど弾き込んでみると、スンナリ順応できるコトに気付きました。

指板は白か黒か? コレは、演奏性についてはそれほど神経質になる必要はありません。ルックス的にどちらが好みかという判断基準で選べばイイでしょう。