ロック式ペグ:弦交換が圧倒的にラクで安定したチューニング

ロック式ペグ:弦交換が圧倒的にラクで安定したチューニング

ローストアッシュをボディ材に持つ限定モデルのストラトキャスターを購入してから数ヶ月。弦が少々ザラついてきたので、購入後、初となる弦交換を行いました。

実売価格145,000円のミドルエンドというコトもあり、丁寧な造りだけでなく、装備されたパーツ類も厳選された高価なものが奢られています。

そこでギター歴30年以上(単に長いだけでウデはサッパリ)、さまざまなエレキギターを扱ってきましたが、ロック式ペグが搭載されたモデルは経験なし。どう扱ってイイか判らない。

現代はインターネットという便利なものがあります。さっそく検索して関連動画を見ながら初挑戦で弦交換をしてみました。

今回はそのやり方についての解説を含め、ロードバイクでいうビンディングシューズなみの画期的発明といえるロック式ペグの素晴らしさについて綴りたいと思います。

 

弦交換が実に煩わしい通常のペグ

ペグとは、弦を巻き取り、テンションをかけてチューニングを行うパーツで(ヘッドレスなど変形ギターでない限り)、ヘッドに搭載されているアノ金属パーツです。

さらに補足すると、ペグは、アコースティックギター全般やギブソン系はヘッド両側に3個ずつ、フェンダー系はヘッド片側に6個ならんで搭載されています。

エレキギターを弾く限り、定期的にしなければならないメンテナンスが弦交換ですが、新しい弦に張り換える過程で最も煩わしいのがペグに巻き付けていく作業です。

通常ペグの場合、フェンダー系もギブソン系も関係なく、すべて同じ手順でペグに弦を巻きつけていきます。

ペグに巻きつけるやり方はギタリストごとに違う場合もあるでしょうが、共通しているのは複数回、弦をペグに巻きつけなければならない手順です。

僕の場合、通常ペグで弦交換する際は、太くて硬い低音弦であれば2~3周程度、細くて柔らかい高音弦であれば低音弦の倍程度を巻きつけています。

そのため、まずは弦の先端をペグの穴に通したらピーンと引っ張り、おおよそですがペグとペグの間隔で巻きつける分の弦の長さを測り、あまった弦をニッパーで切ります。

あとは弦の先端が2~3ミリ以内になるよう調整し、ひたすらペグを左に回して巻きつけていく。コレを6回、繰り返すのです。

3~6弦は90度ほど巻きつければ「くの字」に折れ曲がって固定されるのですが、2弦や1弦は柔らかいので3周くらい巻きつけないと解けてしまう。

そのため、特に1弦は、弦がたるまなくなるまで右手でブリッジ側に弦を引っ張りながら、左手で必死にペグを巻き続けるという煩わしい作業を強いられるのです。

 

いちど使ったら戻れないロック式ペグ

こんなに弦交換がラクになるとは!

僕が購入した今回のストラトキャスターにはGOTOHのマグナムロックが搭載されていました。ルックス的には、マイナスドライバーのネジ頭のような溝が彫られています。

一見するとヴィンテージモデルのペグに酷似しています。このタイプはペグ上部の頭頂部の中心に穴が開けられており、まず弦の先端を挿し込んで固定してから巻きつけていくのです。

通常のペグとは違い、弦の先端が固定されるので巻きつけていく作業がラクになります。

しかしながら、ロック式ペグはヴィンテージタイプのペグなど比較にならない。圧倒的な手軽さと迅速さで弦交換ができるのです。

メリットしかないマグナムロック

ロック式ペグには、キャップを蓋のように締めつけて弦を固定するタイプ、ヘッド裏側のツマミで弦を締めるタイプ、そしてペグを回すとキャップが内蔵ロッドに締まるタイプがあります。

マグナムロックは3つめのタイプで、ペグ穴に通した弦をピーンと引っ張りながらペグを回すと、3~4回も回せば弦がロックされます。

このように、通常のペグのように弦を何度も巻きつける必要がないため、ひと巻きもしないうちにチューニングが完了となります。

逆に、弦を外す時はペグを逆回転させてペグの穴の向きを弦方向に合わせ、ペグ先端の凹にピックを挿し込んで回し続ければ、小さな「パキッ」という音ともに弦が解放されます。

やってみて気づいたのですが、ペグ先端を緩めすぎると締まらなくなります。そういう時は、ある程度まで指で回して戻してから弦を張りましょう。

もう1つ、余分な弦をニッパーで切断する際に気づいたのですが、ニッパーの先端が厚くて太いとペグぎりぎりで弦を切るコトができず、弦の先端が長く飛び出してしまいます。

こうなってしまうとルックス的に見苦しいですし、弦の先端にクロスが引っかかって生地を傷めてしまいます。ペグに接近して切断できるニッパーを揃えましょう。

唯一のデメリットは高価なコトくらい

ロック式ペグのメリットは圧倒的な弦交換の手軽さと迅速な作業効率だけではありません。精度が高い恩恵か、通常で使用している限り、チューニングの狂いがまず起こらないのです。

練習した翌日、また弾いてみようかとチューニングしても、ほとんど狂っていない。というか全然狂わない。新品の弦を張り換えた翌日でさえ、チューニングが微妙にズレた弦は1本だけ。

コピー曲の練習の際、トレモロアームを少なからず使うのですが、それでもチューニングの狂いはまず起こりません。まさにロック式ペグの面目躍如。非の打ちどころがありません。

あえてデメリットを挙げるとするならば、廉価版では搭載されていないコト、すなわち高価という点についてのみ指摘する以外にありません。

コツと慣れをつかむまで少々、数をこなす必要がありそうですが、いったんモノにしてしまえば、ステージで弦が切れても速攻で交換が可能になるコト請け合い。

しかも、チューニングの精度が異様に高いので、存分にアーミングしてもピッチが狂わないという安心感と信頼感がある。

このように、ロック式ペグはライヴ派ギタリストにとって最高のパーツだと断言します。