難しいギターソロ、フィンガリングを見直せば必ず弾ける!

難しいギターソロ、フィンガリングを見直せば必ず弾ける!

エレキギター弾きがブチ当たる壁、それは「どんなに練習しても弾けないソロフレーズ」の遭遇。

ギターソロが一切ない、あるいは相当カンタンなフレーズで構成されたギターソロなら練習の数をこなせば必ず弾けるようになります。

ところが、相応のテクニックを駆使できなければ弾けないギターソロがバッチリ組み込まれている曲をコピーする場合、かなりの時間を割いて練習しても弾き切れない場合がある。

ロックギターの中でも、いわゆる「メタル」と呼ばれている(僕が10代の頃は「ヘヴィメタル=ヘヴィメタ」でしたが)ジャンルでは、煌びやかな超絶技巧がサラリと弾かれる。

現代でも脈々と続くギターソロ、超絶技巧の源流はすでに80年代には出尽くしており、90年代で完成形に到達しました。

というワケで、30年前にはエレキギターでできるコトはすでに遣り尽くした感があります。

80年代はエディ・ヴァン・ヘイレンやイングヴェイ・マルムスティーンが、90年代はヌーノ・ベッテンコートやポール・ギルバートが、考えられる速弾きのすべてを体現しました。

 

そのフィンガリング、アナタにとって本当に正しい運指!? 

超絶技巧をいとも容易くやってのけるスーパーギタリストの紹介は別な機会に取り上げるとして、今回はどうしても弾けないフレーズをモノにできるための方法論です。

といっても、決して難しい話ではありません。今回のテーマは右利きギタリストにとっての左手、すなわちフィンガリングの見直しについて綴ります。

速弾き至上主義にして80~90年代のメタルのギターソロをコピーしたいロックギタリストが必ずブチ当たる壁、どうしても弾けないフレーズをモノにするにはどうしたら良いのか?

どうしても弾けないフレーズに遭遇した際に振り返ってもらいたいのは、ピッキングもそうですが、それ以上に重要なのがフィンガリングの在り方についてです。

どうしても躓いてしまうフレーズがあるとして、弾けない原因の9割方が「個々人にとって正しくないフィンガリングをしている」にあります。

小指→薬指にチェンジ~使う指を変えると弾けるように

僕の場合でご説明しますと、イングヴェイ・マルムスティーン「トリロジー・スーツ:OP5」で3本弦ディミニッシュ・アルペジオ直後のフレーズがどうしても弾けませんでした。

スローで弾けてもアルバムに合わせて弾くとミスしてしまう。何度練習してもダメ。どこかでミストーンが混じってしまい、あの流れるようなフレージングにならない。

そこで試行錯誤の結果、到達したのが「下降フレーズは小指→中指→人差指とし、上昇フレーズは人差指→中指→薬指」で弾くコトでした。

そして、この狙いは大成功。スムーズに流れるようなフレージングに近づきました。

すべてオルタネイトピッキングとし、具体的にフレット(以下「F」と表記)ごとに押さえる指を解説しますと…。

下降フレーズは、スタンダードに小指→薬指→人差指でフィンガリングします。

1弦:13F(小指)→12F(薬指)→10F(人差指)

2弦:13F(小指)→12F(薬指)→10F(人差指)

そして上昇フレーズですが、ココで小指ではなく薬指を使ってフィンガリングするのです。

2弦:12F(人差指)→13F(中指)→16F(薬指)

1弦:12F(人差指)→13F(中指)→16F(薬指)

同じ要領で、次に続くフレーズも下降する時は小指、上昇する時は薬指を使うのです。音階が上昇していくだけで、フィンガリングのパターンはまったく一緒です。

手指の構造を考慮した上で使うべき指を決めていく

エレキギターのフィンガリングで最も使いづらい指は、俗に「死に指」と呼ばれる薬指ではなく、小指です。個人差もあるでしょうが、親指の次に短く、最も力が弱い指だからです。

そのため、イングヴェイ十八番、同パターンの繰り返しで展開されるような速弾きのフレーズでは、小指から始まるフィンガリングは比較的容易なのですが、その逆は弾きづらいのです。

下降フレーズは高音フレットから低音フレットに向かって指を動かしますので、小指をスタンバイしておき、薬指→中指→人差指へ速弾きをし、上昇フレーズは薬指で終わるように弾く。

今回のフレーズを弾く場合、12→13→16Fなので人差指→中指→小指こそが収まりが良い。中指と小指の間に2フレット空くので、薬指だと16フレットまでが遠いからです。

フレットの空きに合致した指を使ってフィンガリングをする。このお手本となる代表格がポール・ギルバートです。あれだけ長い指に恵まれていながら、原則に忠実な速弾きをこなす。

ところが僕のように、日本人の中でも短躯で、ほぼ同じ体格の女性より手が小さいと小指も短い。僕の場合、多少距離が空いたとしても薬指を使った方が正確に指板を押さえられる。

フレットの空きに合わせず薬指を使う以上、押さえるべきフレットを正確に狙い薬指を繰り出す。小指を使うのをスッパリ割り切り、薬指を多用するスタイルに切り換えたワケです。

コレに気付いてからは、弾きたいと思った速弾きフレーズを練習する前に小指を使うべきか薬指を使うべきかを慎重に考えるようになりました。

逆に、手が小さく指が短いがゆえに、あえて小指を使わざるを得ないフレーズもあります。今回の教材として取り上げた「トリロジー・スーツ:OP5」の2弦スウィープです。

この曲のスコアが掲載されている「ヤングギター2014年7月号」では、中指→人差指→小指でフィンガリングするよう解説されており、僕もそのように弾いています。

ところが、イングヴェイ本人は中指→人差指→薬指で弾いております。日本人をはるかに凌駕する恵まれた体格ゆえ、そのフィンガリングで充分に指が届くのでしょう。

手の大きさや指の長さはヒトそれぞれなので、僕が解説してきたのはあくまでも事例の1つです。手が小さいギタリストには参考になると思います。

逆に、手が大きくて指が長いギタリストにとっては小指を使った方が弾きやすいかも知れません。それぞれの体格や握力を考慮し、それぞれのマイベストを探してみてください。

以上、ギターソロのフレーズで「どうしても弾けない!」と躓いて悩んでいるギタリストにとっての参考となれば幸いです。